|聖カピタニオ女子高等学校|豊かな人間性を持つために

創立55周年記念式典

5月11日(金)、本校の創立55周年を5月の透き通った空が、祝福してくれました。

名古屋教区長松浦悟郎司教様の司式のもと荘厳に、55年間神様と人々からいただいた恵みに感謝を捧げました。

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ごミサの前に、聖バルトロメア・カピタニオの生き方を、本校理事長SR.フランチェスカが次のようにお話をしてくださいました。

DSC_1279「・・・聖女の生き方は、目の前に困っている人たちに愛の手を差し伸べ、神様の愛を伝えました。

しかし、家の外の人たちを助ける前に聖女が行ったのは、身近な家族への愛の実践でした。私たちも聖女に倣い、身近な家族から愛の実践を始めましょう。・・・」

と、愛の実践を生きるようにと励ましの言葉を私たちに贈ってくださいました。

 

 

続いて、全校生徒の合唱「天の集いは」の澄んだ歌声から、感謝ミサが始まりました。

「一粒の麦」の聖書箇所の朗読の後、松浦司教様は記念日を祝う意味を話してくださいました。

DSC_0617「記念日の受け止め方には、2通りあります。1つ目は、アルバムを開いて思い出すこと。2つ目は、聖書に書かれている記念の意味。

聖書は、記念することが今と深い関わりがあると教えています。

今から56年前イタリアから2人のシスターが、聖バルトロメア・カピタニオの遺志を受け継ぎ、日本の子どもたちの教育の要請を受けてやってきました。

そして、聖バルトロメア・カピタニオは、今から約2000年前のイエス・キリストの遺志を受け継ぎ、目の前に困っている人々に愛の手を差し伸べながら、神の意志を自分なりに表してきました。

その全ての意志は、今日の皆さんに繋がっています。

 

DSC_1319私は25年前内戦が終わったカンボジアへ行ったときに、難民キャンプを訪れました。

そこにはたくさんのカトリック信者がいて、母親を中心にして祈っていました。

『家族がやっと口にできる食料しかないのに、昼は政府軍が来て食料を持っていき、夜はポル・ポト軍が村にやって来て食料を奪っていきます。』

と現状の苦しみを訴える母親に何が1番必要なものかと尋ねると、

『学校が欲しい。』という返事が返ってきました。

子どもは成長していく時に、人間らしく、共に生き、世界を広げていきます。

その時に、自分で選択しながら人間らしく生きてほしいから“学校が欲しい”という返事が返ってきました。

 

朝起きて何も考えず、流れの中で勉強をしていくと、損得の価値観しか身につけなくなります。

人間が人間らしく生きる柱、中心になるものを持って生きていってください。

この学校は、その生き方を教えていると思います。損をしても生きていく大事な生き方を、自分の柱、指針として身につけてください。」

 

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記念ミサ後、3月にイタリア研修をした生徒たちから研修の報告がありました。

「神を信じる生き方」というテーマで、聖バルトロメア・カピタニオと聖ヴィンチェンツア・ジェローザの生き方に加え、アッシジの聖フランチェスコと聖クララの生き方がパワーポイントを使って紹介されました。

神を信じて生きた人たちは、他者の幸せのために自分の生涯を捧げる生き方。

その生き方が「一粒の麦」のように、たくさんの人々に人間らしく生きる生き方を教えていると伝えてくれました。

 

イエス・キリストの遺志が聖バルトロメア・カピタニオに受け継がれ、その遺志が今生きている私たちにも影響を与えているこの繋がりから、私たち一人ひとりは神様から大切にされている存在であることを強く実感させられた創立記念日でした。

 

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目に見えない宝物

 3月20日~29日、20名の生徒たちとイタリアの研修旅行に行ってきました。

 

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 ローマに到着し、迎えのバスに乗り込みホッとしていたら、雨がポツポツ。

宿泊先の修道院のホテルに近づき始めた頃には、土砂降りの雨に混じりあられも降ってきました。

石畳のローマの道を重いスーツケースを引っ張りながら歩くこと10分。やっと修道院のホテルに到着。

出迎えたシスターたちは、ずぶ濡れの私たちのことを心配し、生徒たちの重いスーツケースを各部屋に運んでくださいました。

このシスターたちの親切に、生徒たちはとても癒されたようでした。

イタリア滞在中の雨をこの時一気に頂いたようで、翌日から帰国するまで傘に一度も触れることがありませんでした。

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イタリア滞在中の記録は、毎日Facebookに投稿されていましたので、私は生徒たちの様子から気づかされたことを紹介します。

 

「神様と出会った人たち」の生き方から、私たち一人ひとりにとって必要なものが与えられる旅行になればと祈りながら、10日間を過ごしました。

 

IMG_20180323_115936 アッシジで聖フランチェスコ大聖堂を訪れ、彼がキリストと出会い、この世のものから離脱していく様子がジョットの描いた壁画から伝わってきました(写真撮影は禁止なのでお見せできなくて残念)。

また、中庭にある聖人のご像にはいつも生きている白いハトがいて、当時の聖フランチェスコの姿を私たちに伝えているようでした。私たちはご遺体の前で、静かに祈りました。

 

 聖クララ大聖堂の地下を降りていくと、聖クララのご遺体が安置されていました。とてもきれいなお姿でした。

IMG_20180323_140651また、同じフロアーの反対側に聖女が使用していた衣服や道具が展示され、当時の聖女の清貧の生活がよく伝わってきました。

その中でも印象的だったのは、聖女が聖フランチェスコと同じ生き方をするために彼から長い金髪の髪を切ってもらったその髪を見た時でした。

とてもきれいで柔らかな髪を見ると、聖女が神への愛を生涯捧げたいという決心が伝わってきました。

 

IMG_20180325_145223 ローベレの街並みは、聖バルトロメア・カピタニオと聖ヴィンチェンツァ・ジェローザが生きた面影を今も漂わせてくれていました。

このような片田舎で生活したお二人が、まさか日本から自分たちを慕って訪れてくるとは想像もできなかったでしょう。

 

IMG_20180326_122210 また、聖バルトロメア・カピタニオが勉強するために通っていた聖クララ修道院を訪れた際、思いがけない出会いをすることができました。

それは、修練女の4人の若者たちが聖クララと同じ生き方をするために修道会に入ったお話を聞くことができたからです。

彼女たちは医師や数学・物理の教師、専門性を持って社会に貢献しているにもかかわらず、心から呼びかける声に従いながら修道生活を始めた経緯を聞く機会が与えられました。

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 ローベレから車で10分の所に、聖バルトロメア・カピタニオのおばあちゃんの家があります。

今回運転手さんの間違いで、私たちは道の途中でバスから降ろされ10分以上路頭に迷っていた時にご親切な方に出会い、無事目的地の家に到着することができました。

IMG_20180326_165202おばあちゃんの家は中が改装され、現在は修道院と祈りの場になっています。

そこのシスターアニェージェから、聖バルトロメア・カピタニオがどうして人々を愛することができたのか、その秘訣を3つ教えてもらいました。

1つ目は、神様が創ってくださった大自然の素晴らしさに気づき、その偉大な庭に住まわせてもらっていることに気づくこと。

2つ目は、自分の心の深いところから聞こえてくる声に耳を傾けること。

3つ目は、自分を信じ、確信を持つこと。この3つを持つことによって、人々を愛することができたことを話してくださり、シスターは私たち一人ひとりの頭に手を置いて、そのような生き方ができるように祈ってくださいました。

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ミラノにある本部修道院で、イタリア研修で得たものを分かち合いました。

ほとんどの生徒たちは、自分を知ることの大切さや自分を大切にすること、カピタニオの偉大さと本校の生徒である誇り、信仰や祈りの意味などが心に響いたようでした。

そして、この時期、この年齢だったからこそ、イタリア研修に参加できたことに心から感謝していました。

見えない宝物が、心の中にしっかりと納まったように感じました。

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新しい出発

 4月7日第55回入学式が、温かな雰囲気の中無事行われました。天気予報では雨マークになっていましたが、おかげさまで曇り空で助かりました。

桜の花は残念ながら出迎えてはもらえず、代わりに花壇の色とりどりのチューリップが新入生たちを迎えてくれました。

 

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 新入生を代表しての誓いの言葉の中で、

DSC_1346「・・・宗教の授業を通して、自分の考え方を知ったり、どのような人間なのかを見つめ直すことができます。

また、他の人の考えを知ることで、自分の世界を広げることができるからです。

このようなことを身につけ、自分の意見をしっかり持ち、相手の思いを尊重できる人になれるよう頑張っていきたいです。・・・」

としっかりと述べてくれました。

 

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「生きる力」とか「人間力」という言葉が巷で言われていますが、この多感な時期に自分という人間と向き合う姿勢を本校で身につけて巣立ってほしいと思いました。

そのために、一人ひとりの中にある生きる力を発揮し、自分を大切に思う心を育んでもらえるように環境を整えることが、私たちに委ねられた使命であることを、キャンドルに灯された光を見ながら実感しました。

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かけがえのない時間、かけがえのない仲間

 2月17日(土)は青空が広がり、晴天になりましたが、風はやはり冷たい一日になりました。

今年もオアシス21で、私たちが学んできた環境問題について発表する機会を頂きました。

今年で3回目になるBlue Earth Projectに1回目から参加していた3年生を中心に、ステージとブースに分かれ

「海の生物多様性を次世代に残そう~聞こえていますか?海の声~」

を伝えました。

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 ステージでは、司会者が

「陸の上で暮らしている私たちは、海の中の世界について無関心になりがちですが、今、海では大変な問題が起こっているのですよ。」

とアナウンスをした後、海の中の様子を色々な生き物を登場させて、海水温度が上昇すると生き物たちがどのような状態になるのかを見ている私たちにわかりやすく紹介してくれました。

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 ブースでは、ステージで紹介したことを展示や実験で訪れた方々に分かりやすく説明していました。

今回実験コーナーを設置し、海水の気温が上昇すると水は酸性化、サンゴが壊されていく様子を、本物のサンゴ(沖縄の海辺にあったものを拾って届けてくださった方のお陰)にレモン汁を数滴かけてみると、ジュジュジューとサンゴが溶けていく様子が分かります。

海中で大変なことが起こっていることを、実験を通して実感してもらう事ができました。

MY行動宣言にもたくさんの方々が協力してくださり、大漁旗にも環境を思いやる言葉をたくさんいただきました。

この大漁旗は、アクアトト岐阜、鳥羽水族館、名古屋港水族館に送りしばらく飾っていただくことになりました。

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今回の活動に参加した生徒たちの感想を抜粋いたします。

 

*私がBEPに参加したきっかけは、カリタスホームで先輩方が発表しているのを見て、すごくかっこいいと思ったのと同時に自分もやりたいと思ったことでした。

実際活動を始めると、先輩たちのアイディアや提案に圧倒されました。

DSC_1269最初は意見を言えませんでしたが、途中から自分の意見をしっかり言えるようになりました。

自分の提案したことが採用された時は、本当に嬉しかったです。正直、活動が想像していたよりもハードで辛いこともたくさんありましたが、自分たちが暮らしている地球を自分たちで守らなければならないと思い頑張ることができました。(1年生)

 

*私は自分にしかできない「何か」を探すことを目標として、BEPの活動を行ってきました。

DSC_1280本来の目的である「何か」を見つけることはできなかったのですが、ヒントとなるようなものを見つけました。

それは、「コミュニケーション」です。

活動を進めていく上でも必要だし、活動報告や記事を書く際にも自分の言葉で伝えていくというのはとても大切だということがよく分かりました。(1年生)

 

DSC_1367*イベントでは限られた時間の中で、私たちの活動をよく知らない多くの人たちに伝えていかなければならないので、どのような言い方だったら手短に伝わるのかという言葉の選択にも悩みました。

でも、話し合いの回数を重ねるごとにコツがわかり、自分なりにできるようになりました。私がこのBEPの活動を通して一人でも多くの人たちに環境について知らせ、地球の手助けになればいいなと思いました。(2年生)

 

*学生の今しかできないことだし、何よりも“女子高生が社会を変える”というキャッチフレーズがかっこよくて強く惹かれました。

制作までの過程が想像以上に大変で、なかでも一番自分を成長させてくれたのが店舗アタックでした。

DSC_1387正直言ってしまうと、女子高生だから多分だいたいの店舗の方々はOKしてくれるでしょう・・・と思っていました(笑)。

でも現実はそんなに甘くなくて、私たちの班は3カ所電話して1カ所だけ訪問させていただいたという感じでした。

その1カ所も最終的にうまくいかず、後日断られてしまいました。あの時に、もっとうまくわかりやすく説明ができたらOKをもらえたんじゃないかと、後から後から自分に対する不満や悔しさが出てきました。(2年生)

 

*BEPで3年間活動を行ってきた中で、日々成長させてもらったと感じています。

DSC_1376人前で話すこと、物を作ること、自ら進んで行動すること、学ぼうとすることなど自分にとって苦手だったものが、BEPの活動を通してできるようになり、また苦手意識がなくなりました。

この活動をやってきて、学年を問わず、いろいろな考えや刺激がもらえました。多くの仲間に出会えて本当に良かったです。(3年生)

 

DSC_1377*今回参加して、周りの友人が自由登校を楽しんでいる中、社会のために自分が動かなければいけないという事実を実感し、仲間と共に活動をした時間は本当に素晴らしい時間になりました。

イベントでは、お客さんと面と向かって話し、うんうんと聞いてくださる皆さんの姿に感動をしました。

相手が笑顔だと自分自身に自信がつき、話すのが楽しくなりました。(3年生)

 

DSC_1421*私はBEPに入って、知ることの大切さ、伝えることの大変さ、仲間の大切さを学びました。

BEPに入っていなかったら会えていない友だち、後輩、一緒に頑張れたのは皆がいたからだと思います。

そして環境問題という大きな事について考えられたのは、BEPだったからです。

活動を終えた後でも、ニュースを見て気になったり、普段の生活を改めることができるようになったのもこの活動のおかげだと実感しています。

やりたいと思った人たちが集まった団体。

そんな強い気持ちの集まりだったからこそ、今しかない高校生活をBEPに捧げて良かったと思い達成感と満足感を味わっています。(3年生)

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Blue Earth Projectに1期生として参加した1年生の生徒たちが、今年卒業していきました。

その中の4人は、使命感のようなものを感じたのか、ずっとBEP活動を続けていきました。

最初に参加するきっかけになったのは、先生からの呼び出し状でした。募集をかけましたが、踏み出す勇気がない様子だったので、背中を押してみました。

その出会いが、彼女たちを大きく成長させる活動になりました。

そのような生徒たちを見ると、教員はきっかけ作りだけをしてあげればいいことに気づかされました。

今回も私たち教員はいろいろプランを立てていましたが、生徒たちの方からプランが出されたものは、私たち以上に考えられたプランでした(汗)。

そして何より感心させられたのは、次世代を育てることを意識したプランでした。

 
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 教員も一緒に活動をし学んだBEPでしたが、生徒たちの秘められたパワーに驚かされました。

生徒たちが主体的に学び、行動し、分かったことを伝達するこの一連の活動が、現在よく耳にするアクティブラーニングだと思いました。

そして何よりこの活動を通して、生徒たちの生活スタイルが変わってきたことです。

地球を思いやる心が、自分と、他者と、自然との関係をよくすることになります。それこそが、神の似姿に創造された人間らしい生き方だと思います。

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爽やかな笑顔、笑顔!

DSC_1252-001 2月の下旬から卒業式に向けて、3年生たちは心の準備をしていきます。

その一環として行われるのが、布池カトリック教会で行われた卒業感謝ミサです。

3年生と参加希望の保護者と共に、3年間の学校生活で目に見えるもの、見えないもの、それぞれが頂いた数多くのものを心に留めながら神様に感謝を捧げました。

感謝ミサを司式してくださったフィリップ神父様のお話を抜粋いたします。

 

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「教育は自分を幸せに、人を幸せに、世界を幸せにします。教育で得た知識は、人のために使うようにと自分の心の奥から聞こえる声が教えてくれます。

その声に従って、人を愛してください。愛するとは、与えること、、赦すこと、繋がりを持つことです。

恐れがあってもそれを乗り越えて、人を信じてください。隣の人と繋がり、そこに喜びを感じます。

DSC_1278-001人と関わることで、喜びを感じるために、教育でその事について学ぶのです。

『一粒の麦』の生き方をこの学校で学んだ皆さんは、麦の穂のように一人で生きているのではなく、人と繋がって生きています。

他者と繋がっている自分の存在を認め、また相手も受け入れ、お互いに存在しているだけで幸せを感じられるのは、教育の力です。」

 

神父様から3年間学んできた生き方のまとめのお話を聞き、3月2日の卒業式を迎えました。

 

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当日は肌寒く感じられましたが、晴天で澄んだ青空が卒業する生徒たちの心を表しているかのようでした。

IMGP4171-001担任の先生から一人ひとりの名前が呼ばれ、「ハイ」と答えて卒業証書を校長先生から受け取っている生徒の様子を見ながら、18年間こうして多くの人たちから自分の名前を呼んでもらい、自分から出て歩んできた道。

この道は、「自分になる道」。

思春期の多感な時期、本校での生活を通して「自分というかけがえのない存在」に気づくと同時に、自分は他者との繋がりで支えられてきたことにも気づかされ、感謝の気持ちが一人ひとりの心から湧き上がってきたような卒業式でした。

 

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式後、それぞれの先生の所に行き、自分がどれだけ迷惑をかけたか、どれだけ忍耐を持って関わってもらっていたのかを自分の言葉で先生方に感謝の言葉を述べている光景を見ていると、彼女たちの高校生活は、充実した日々であったことを物語っているようでした。

だから、爽やかな笑顔だったのですね。この爽やかな笑顔を見させてもらえる教育現場に身を置ける私も、彼女たちに感謝です!

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