「2013年11月」の記事
私にできること!
10月16日は「世界食料デー」。世界の食糧問題を考え、行動する日として国連が制定した日です。本校は行事の関係で、11月7日と8日に行動を起こしました。Sクラブの執行部の生徒たちは、朝の全校朝礼でパワーポイントを使用し、アフリカの子どもたちの現状を伝えました。「あなたの1食分の協力」というキャッチフレーズに、校門で3回の募金を行った結果、総額71,258 円が集まりました。これもご家族の協力のお陰です。感謝いたします。アフリカの子どもたちを助けたいという皆さんの心で、多くの子どもたちが救われますように。また、この活動を通して、私たちの食生活を見直す機会が与えられた事に感謝します。
皆さんもご存じのように台風30号がフィリピンを直撃し、甚大な被害を与えました。連日のようにニュースで報道される惨状を見て、Sクラブの執行部から募金活動を実施したいという声がかかりました。フィリピンの様子をポスターにして掲示し、全校生徒に呼びかけました。11月15日?19日の5日間帰りの時間を利用し、寒さの中校門に立って、下校する生徒たちに募金を呼びかけました。皆さんのご協力のおかげで、54,500円集まりました。このお金はカリタスジャパンを通じてフィリピンに届けられます。
1年生の宗教の時間では、「わたしのせいじゃない」という絵本を教材に、良心と自由意志の関係、各自の責任について考える授業をします。生徒たちは問題に巻き込まれたくないから、つい「わたしのせいじゃない」と言って責任逃れをしている自分に気づきます。身近な問題ばかりでなく社会問題について考えてみても、「わたしのせいじゃない」と言い切れないことに気づきます。社会で生きている人間が問題を起こしている以上、私たち一人ひとりの責任でもあり、今私ができることをすることが大切なことなのだと学んでいます。
マザーテレサは「愛は行動です」と言われました。そして「愛の反対は、無関心です」ともおっしゃいました。「自分さえよければ」という考えから離れ、世界に目を向け苦しんでいる人たちにも関心を持ち、その人たちのために行動ができる人になってほしいと願っていますが、今回の募金活動はその踏み出した小さな一歩になりました。
「慰霊の集い」ご冥福をお祈りいたします。
ローマ・カトリック教会では、11月は「死者の月」です。それにちなんで本校は、10月31日(木)全校朝礼の時間を利用して、本校に関わってくださった教職員と在校中に亡くなった生徒さんのご冥福をお祈りする「慰霊の集い」を行いました。
8時30分のマドレの鐘に合わせて式が始まりました。聖歌「われらの母なる」の歌声に合わせ、春日井カトリック教会主任:北向修一神父様が全校生徒の慰霊カードをお盆に載せて登壇。ヨハネの福音書14章1?6節が読み上げられた後、慰霊の集いをすることの意味を次のように話されました。
「・・・私たちが亡くなった人のために慰霊するとき、それによって死者だけではなく、私たち自身の心自体が癒されていきます。思い出すことによって、いつでも生きていた時の想い出やぬくもりを感じることができます。それは私たちの心に慰霊する人たちが生きているからであり、心の一部そのものになっているからなのでしょう。自分の心の中身をのぞいたら自分しかいなかったというのは、心が貧しいものです。自分と繋がっており、その一部とさえなっている心は賑やかで豊かなのです。・・・・今日の福音箇所は、神様がきちんと私たちのために用意してくださる。その道をあなた方は知っていると言います。神様が私たちの愛する者、また私たちを思って見守ってくださる人に、ちゃんと安らぎを与えてくださっている。だから私たちも本校に関わった方々のために祈りましょう。神様の兄弟姉妹である私たちは、この高校を通して家族のように共通のものを受け継いでいます。面識はなくても読み上げられる名前一人一人が、毎日喜び悩みながら生きている私たちのようにエピソードがありました。そして今でも私たちを天国から見守っている方々です。ほんのひと時ではありますが、心の片隅を空けて亡くなった方々のために弔う気持ち・感謝の気持ちを持って、この慰霊祭を一同心を一つにして祈ってまいりましょう。」(抜粋)
校長先生から読み上げられた亡くなられた方々のお名前が、昨年と同じで安堵いたしました。本校を通じて出会った方々に感謝とご冥福をお祈りいたします。また、その方々が私たちのためにもお祈りしてくださっていることを確信いたしました。
3年生「いのちの学習会」終わりました
10月24日(木)、3年生対象の「いのちの学習会」が行われました。講師の先生は、咲江クリニックの丹羽咲江先生です。先生は3年生最後の学習会という事で、これだけは知ってほしい内容を準備してくださいました。まず、体の仕組みから、月経と月経痛のメカニズムを分かりやすく説明をしてくださいました。STDの怖さを映像や効果音を使って話してくださり、生徒たちに印象づけられました。「性は人間の命に関わるから大事なこと」とはっきり言っていただきました。水を使って感染症が広がるゲームでは、自分の体は自分で守ることの大切さを痛感させられたようです。咲江先生は生徒たちに「自分の気持ちは、相手にきちんと言葉で伝えること。嫌なことは、嫌とはっきり言うこと」と、言葉で伝えることの大切さを何回もおっしゃっていました。それは、これから社会に出ていく生徒に対する母親の言葉のように聞こえました。
生徒たちの感想を抜粋いたします。
- 男の子に対して自分の意志を持って相手に伝えることは、とても大切な事だなぁと思いました。私は生理痛が辛いので、体を温めるとか、よく寝ることが大事だと教えてもらったので実践していきたいです。
- 子宮の大きさやシュミレーションを具体的に教えてくださったり、映像を見せてくださったり、想像がしやすくて、とても分かりやすかったです。また、薬の値段やどういった時に使うのか、性病の怖さとはどういったところにあるのかなどを知って、決して人ごとではなく自分に深く関係していることだから、今日のお話を受け止めて、パートナーと考えていこうと改めて思いました。
- 今までの講演会や学校の授業で、基本的知識は得ていたので知っていることを再確認でき、その知識をより深く知ることができるとてもいい機会になりました。今まで産婦人科は自分にはあまり関係がないところだと思っていましたが、これからは困ったことがあれば、積極的に利用したいと思いました。
- 毎年ながらすごく勉強になるお話を聞かせていただき有難いです。性についての勉強は抵抗感をもつ人が多いですが、女性として生きているなら自分の女性の体についてしっかりした知識を持つべきだと感じました。
- これから大人になる私たちに、重要な事を分かりやすく楽しく学ぶことができました。家では恥ずかしくて聞けないことも聞けたので、「いのちの学習」はとても貴重な体験でした。
今回お話を聞いて、改めて自分のことは自分で守らなきゃって思いました。HIV感染の広がりの実験を見ていて、病気ってすごく怖いなって思いました。生理のことも、今回聞かなかったら病院へ行こうと思わないし、注意しないだろうなって思い、今回お話が聞けて良かったと思いました。
- 人生において、性と生の関わりはとても重要で気をつけなければいけないんだと分かりました。女性の体は、きっと男性よりも複雑で、新しい生命を誕生させる可能性のあるものなので、本当に大切にしようと思いました。
- 命に対して改めて、大切さを知ることができました。女性として妊娠したり、出産できることは素晴らしいことですが、性感染症になってしまい、それがきっかけで流産してしまったりと気をつけなければならないなと思いました。産婦人科に行くことは、まだ先の事だろうと思っていたけれど、生理痛がひどい時など、月経の事でも気軽に行けることを知り、自分の体がおかしいと思ったら行くようにしたいです。
「いのち」について3年間学習した生徒たちは、やっと自分のこととして受け止められるようになってきたように感じられます。各自の人生において自分のいのち、他者のいのちを尊重しながら、お互いを生かし合える生き方をしてほしいと願わずにはおれません。