「2014年03月」の記事
東日本大震災被災地を訪れて学んだこと
3月15日(土)?17日(月)、2泊3日生徒会執行部の生徒会長(光岡さん)、副会長(富田さん)、顧問の井上先生の3人が被災地を訪れてきました。訪れるきっかけになったのは、本校の建学の精神の一つでもある「奉仕」の精神を更に全校生徒たちに育てたいという生徒会執行部の生徒達の意見からでした。今年で3年を迎えた「東日本大震災」。学校全体として被災地に向けて何ができるか、何に取り組むべきかを考えるために、実際に現地を訪れました。その時の様子を3人から伺いましたので、皆様にお知らせいたします。
15日(土)朝7時40分に仙台空港に向けて出発。10時から17時まで語り部タクシーで大川地区、石巻地区を回り,夕食後東北レインボーハウスを訪問した際、生徒会が中心で栄で行った募金と校内で行った募金、その他からの募金合計15万円をあしなが育英会の若宮さんに手渡しました。16日(日)は、震災時高校1年生だった方の体験と午後は救援活動をなさった消防士の方の生々しいお話を聞けたそうです。17日(月)9時に仙台白百合学園高校を訪問し校長先生、教頭先生、生徒会執行部の方々から温かく迎えられ震災当日のお話を聞くことができました。
3日間の体験をした生徒たちは、被災地に言って本当に良かった!と熱く語ってくれました。私自身も聞くことがなかった報道されない部分の話を聞き、人間の中に潜む悪の存在に気づかされました。災害は人を変貌させる現実や一瞬のうちに普段行っていた生活が奪われてしまうことを、生徒たちの話から実感させられました。また、避難所で受けた女性たちへの被害には胸が締め付けられました。女性の目線での支援活動の大切さに気づかされ、自分で考え行動できる女性の教育に熱を入れなければならないという使命感をもちました。私たちは被
災地のために「何ができるか」と考えてしまいがちになりますが、私たちは被災地から「何を学ぶか」の視点から考えることを学びました。来年度の学園祭テーマは、「被災地から学ぶ」内容で行われます。生徒会執行部からの報告を受けて、各クラスがどのように取り組むのか楽しみです。
3人の話を聞きながら、南海トラフ地震がいつ起こるかわからないこの時期を過ごしている私たちは、学校として、生徒たち自身に自分の命を守る手段を身につけさせることや人とのつながりの大切さを頭に入れながら、新年度の教育に力を入れていきたいと思いました。
公開講座「母として女性として生きるために」第3回
今年度最後の公開講座第3回は、3月7日(金)に行ないました。テーマは、「ライフデザインを考えよう」でした。今回は家電製品にみる暮らし戦後史から、電気洗濯機の変遷を見ながら、当時の女性の生き方を見てみました。参加した皆さんに今回のレジュメをお渡しした時に、時代を表す洗濯機の絵を見て話に花が咲きました。今回もご近所の方々が参加してくださり、世代を超えた話し合いができました。以下、参加してくださった方々の感想を抜粋いたします。ほかにも60歳?70歳の方々も参加してくださいましたが、感想は口頭でしていただきましたので、掲載することができなく残念です(笑)。
- 家電製品の発達と共に私たちの生活の変化を、改めて感じることができました。便利になればなるほど、家事の時間にゆとりが出るかもしれませんが、子どもの習い事の送迎、パートに出て働くなど、女性の時間は違う事に使われていると思いました。子育てが終わってからの生活は、まだあまりまとまりませんが、少しずつ考えていけたらと思いました。(40歳代)
- 現在の自分の置かれている位置、先輩主婦の方々のお話なども聞けて良かったです。(50歳代)
- 家事という分かりやすい題材で、女性のライフデザイン、世相について、とても楽しく学ばせていただきました。色々な世代の方々の声を聴かせていただいたのも大きかったです。(40歳代)
- 家電を見ると、その時々の主婦の意識がわかるような気がしました。母の世代の事を知ることができ、新たな視点で母の生き方を見ることができて新鮮でした。(40歳代)
全3回を通じて、自分の今後についてイメージすることの意義を感じました。どんどん短くなっていく命を精一杯生きるために、どう生きるかを常に考えながら生きたいと思います。雑務に流される日々でも、考えながら生きていけば、どんな道でも歩いていける「信じる心」が持てた気がしました。(40歳代)
- お金の必要さ、大切さを語ること!!お金はエネルギーです。口に出すことで言葉のエネルギー“言霊”を使い、人生の道を拓くことを学んでいけるといいと思っています。(40歳代)
- 考え方が変わると人生が変わる。子どもと共に学んでいます。(40歳代)
- 世代が違う方々の話が聞けて、母から聞くものとは少し違う事が聞けるので楽しかったです。(40歳代)
- 楽しく参加させていただいています。日々の生活に追われている中、普段考えられないような事をふっと考えさせられる機会が持てて光栄です。(40歳代)
- 過去の女性の生き方を学ぶことには、歴史の流れの中で生きている自分に意識してもらう意味があります。先人たちの生きざまによって、現在の私が存在していることを理解すれば、未来の人たちのために「今、私は何をしなければならないか」を考えられるからです。一人ひとり置かれたところで、人間として、女性として、母として毎日有意義な時間を過ごされるようにお祈りしております。
来年度も、公開講座を開催する予定にしております。テーマは、「関わり」です。実施日について、HPでお知らせいたします。ご気軽にご参加ください。
涙の重さ!
2月26日(水)布池カトリック教会で、3年間の学校生活を無事終われることに神に感謝し、3年生と保護者(参加希望)の方々と心を合わせて一人ひとりの上に神の祝福を祈りました。
そして、3月1日(土)、保護者の方々と中学校の先生方などの参列のもと、第49回卒業証書授与式が無事行われました。当日は曇り空で雨の心配をしましたが、おかげさまで雨も降らず、生徒たちの門出を祝福しているかのようでした。
卒業式の始まりは、入学式に頂いたローソクを手に持ってラルゴの歌に合わせての入場。ローソクの火に照らし出された一人ひとりの顔は、入学式の幼さが消えて女性の顔になっていました。中学校の男女共学の環境から女子だけの環境になり、早く友人を見つけ楽しもうと張り切っていたのにその友人とのトラブルで悩んだこと、クラスの中で自分の居場所を作れなくて苦しんだこと、行事でクラスが団結した時の喜び、成長した自分を見つけて得た自信、自分の感情がなかなかコントロールできなくて悩んだ日々、素直に自分を表現できず自分の中に閉じこもってしまった暗闇・・・・など一人ひとりの出来事が浮かんできました。退場する生徒たちの眼から涙が流れていました。一人ひとりの流す涙に込められているわけは、それぞれ違うでしょう。でも、3年間という時間、場所を共有したからこそ味わうことができた体験!3年間の学校生活で自分の中にある可能性が引き出され、個性をもった一人の人間に成長したことに喜びを覚えました。