「2014年11月」の記事
皆様に感謝!
この度、私は瀬戸少年院の院長先生、先生方の推薦により、藍綬褒章を受章する光栄をいただきました。11月14日(金)午前10時50分から法務省大会議場で法務大臣を始め各部署の責任者の方々のご臨席のもと、伝達式が行われ賞状と褒章を受け取りました。賞状の出だし、「日本国天皇は・・・」と法務大臣から読み上げられた時、頂く褒章の重みを感じさせられました。法務省関係の受章者の方々は、大勢お見えになりました。皆様方はご夫婦で参加されていましたので、大会議場は狭く感じました。男性は燕尾服、女性はお着物又はドレス姿の華やいだ中、私は日常生活のままの修道服(もちろん新品の服ですよ)を着ていたので、自分の居場所じゃないように感じました(笑)。
午後は、割り当てられたバスに乗車し、皇居へ向かいました。皇居は東京の街の中にあるとは思えない静けさで、別世界にいる感じを受けました。皆で静々と玄関から入り、一般人は入ることができないところに入っていく緊張が伝わり、あたりの静けさに私たちも溶け込んでいくような雰囲気でした。階段や廊下の心地の良い絨毯の感触を足元に感じながら、豊明殿に入っていきました。横5列になりながら前進をし全員が中に入って整列をした時、右を向くように言われました。体の向きを変えると、すぐ斜め前に天皇陛下がお立ちになる雛壇がありました。つまり私は最前列になったわけです。心の中でラッキーと叫んでいました。天皇陛下から私たちへの励ましのお言葉がかけられた時、そこにいた人々にとって、これまでの苦労が報われた一瞬だったのではないかと思いました。私は天皇陛下のお越しを待ちながら、今度は神様の前に行く自分を想像していました(笑)。
私が少年院の教誨師の仕事をするきっかけになったのは、聖霊会のシスター松岡(故人)が転勤なさる時に仕事を受け継いだことです。 昭和63年から始めさせていただき、毎月欠かさず(イタリアへ行った1年間を除き)少年たちと面談してきました。彼らとは少年院にいる間だけの関わりなので、その後のことはわかりません。だから、私がしていることに意味があるのか悩んだ時期もありました。辞めたほうがいいのかなと思っている時に、少年院の先生方から励ましのお葉書を頂いたりして今日まで続けて来られました。そして何より、職員室を出る時「少年院へ行ってきます。」「行ってらっしゃい。」と快く送りだされ、「ただ今戻りました。」「お疲れ様。」と声をかけてくださり、私の使命を果たせるようにシスター達、先生方が私の働きを陰で支えてくださったお陰です。ですから、今回の受章は、私を支えてくださった皆様のために頂きました。私の受章を自分のことのように喜んでくださった皆様方に、心から感謝申し上げます。そして、私がこんなに皆様から応援されていたことを知り、感激でいっぱいです。褒章を頂いたことも有難いことですが、私にとって皆様方の応援してくださっていたことの方が何倍も嬉しく思っています。人生に何が起こるか本当にわかりませんね。まさか、自分が・・・と思いました(笑)。天国のSr.ジュゼッピーナも喜んでいることでしょう!