2015年2月|聖カピタニオ女子高等学校|豊かな人間性を持つために

「2015年02月」の記事

希望の年が始まりました。

2015年新しいが始まり、早1月も過ぎ、もう2月になってしまいました。今年の干支は、「未(ひつじ)」ですね。羊といえば、聖書のたとえ話の中によく出てくる動物です。洗礼者聖ヨハネはイエスのことを、「見よ、世の罪を取り除く神の小羊だ。」(ヨハネ福音書1-29)と私たちに示していますし、イエスがなさった「見失った羊」のたとえ話で、100匹の羊の中の1匹が迷子になり、羊飼いがその1匹を探しだし喜ぶ有名なお話(ルカ福音書15章1-7)があります。聖書では、羊はおとなしく羊飼いに世話をされないと生きていけません。そのように、私たちも神様から一人ひとり大切にされている存在であることを、聖書は私たちに教えてくれています。今年も、神様の愛の中で様々な出来事を見ていけたらと思っています。

3年生はセンター入試前から自主登校なので、校舎内は3年生のパワーがなく静かです。3年間本校で学校生活を送った3年生の心の中に育まれた見えない宝物を、ウマニタスの授業の感想文から抜粋して紹介します。

*3年間ウマニタスを学び、女性としてどう生きていくかを自分で考えるという貴重な体験をしました。決して他人事ではなく、自分の「性」について深く考える3年間でした。また、この授業で様々な女性の生き方を学び、そこから女性が社会で生きていくためにはどうしたらよいかを考えさせられました。

*私が3年間で学んだことは、女性として社会で生きていくために、日本の女性が残してきたいろいろな歴史について知ったことです。日本だけでなく世界の女性の生き方の強さもたくさん知りました。また、性の学習では将来のために自分で自分の身を守る大切なことを学びました。

*3年間ウマニタスの授業を学んできて、今一番感じていることは視野を広げることができたという事です。この授業はカピタニオの特徴的な授業であり、現代の私たちが一番学ばなければならないことであると思いました。世界のことを知り、自分の当り前は他の人にとって当たり前ではなく、むしろ贅沢であることを知り、自分がどれだけ恵まれているかに気づくことができました。

*3年間ウマニタスを学び、私が一番身についたと感じることは“女性の美しさ”です。1年生から3年生に歳が上がるにつれて、女性とはどのようにあるべきなのかをより深く知っていくことができました。そして、人間は全員が愛されているという自尊心を持っていいということや、自分自身も誰かを愛することが大切だということを学びました。また、自分をより知ることで周りとの人間関係をうまく築いたり、欠点を直すきっかけにすることができたので、これからもまだ知らない自分を知り、多くのことを学んでいけたらいいと思います。

*ジェンダーについて学び、他の学校の授業で触れないところをたくさん学ぶことができて嬉しかったし、ためになりました。ジェンダーについて学んだ際、自分の中にもジェンダーの意識があった事に気づかされ、とても衝撃を受けたことを今でも覚えています。・・・中学時代とは比べものにならないくらい、私は変わることができました。自分の意見をしっかり持ち、周りにも目を向け、今まで以上に社会で起こっている出来事について深く考えるようになりました。新しい自分と出会うことができ、これからの人生、胸を張れる気がします。

*ウマニタスの授業を実際に受けてみると、人間関係であったり、社会問題であったり、幅広く物事を見てとれて、特に女性の活躍について学んだ時、私はその人たちに感謝をしました。それは、「女工さん」や「からゆきさん」の事を学び、日本の女性は人権さえもなかったのかと思うと、今の日本ではありえないと思いました。女性の権利を獲得するために活躍した人たちのことを学び、私たちの生活は、この人たちがいなければ、普通に生活することもできなかったと思います。

この授業を3年間受けた生徒たちの感想文を読むと、最初は「何でこんな当たり前のことをやらなくちゃいけないの?」とはてなマークを持っていた人たちがいましたが、授業を進めていくうちに「こんなことも知らなかった!」「偏見を持っていた」と自分の視野の狭かったことに気づいていきました。女性という「性」をもらっている自分を知ることによって、自分を受け止め始め、女性であることを誇りに思ってくれます。そして、自分が今ここに存在しているのは、自分より前に自分の人生を一生懸命に生きてくださった方々のお陰である事実にも気づいてくれ、自分の人生に対する責任を感じて、これからの人生を希望を持って歩もうとする姿勢が伝わってきました。

 

 

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