2016年3月|聖カピタニオ女子高等学校|豊かな人間性を持つために

「2016年03月」の記事

成長した私たちパートⅢ

 前回2回にわたり、1年生、2年生の感想を掲載いたしました。

 今回は、3月2日に卒業していった3年生の生徒たちの感想から抜粋したものを、皆さんに紹介します。このBEP活動に14名の3年生が中心になって、他のメンバーを支えてくださいました。

 

*『女子高校生が社会を変える』。魅力的なこの言葉に惹かれるとともに、そんなことできるわけない!と思ったのがBEPに対する第一印象でした。

 そこから環境問題について学んでいるうちに、今まで見て見ぬふりをしていたことに気づき、せっかく今チャンスが与えられているのだから、やってみなきゃもったいない!と思い参加を決めました。

DSC01650 この活動を通して、私は「知る」ことの大切さ、そこから「一歩踏み出す」ことの大切さを学びました。何かを知りたいと思う好奇心を強く持っていくことで、見えてくるものが変わるのかなと思いました。

 ・・・また、参加するという一歩を踏み出したことで、自分に自信を持つことができたし、今まで知らなかった自分の一面を知ることができたし、そして何よりも女子高校生の間に、社会と関わる機会を持つことができました。

 “女子高校生なんかが社会に出て活動をしたところで、変わることなんてない。”そう思っていた私が、“大きな事は変わらなくても、隣の一人へ、また、その一人へと伝われば、たとえ女子高校生でも何か変える力を持っている”と身をもって感じることができたのは、まず自分から一歩を踏み出すことができたからだと思います。(3年生)

 

*・・・高校生として最後に何か行動したいと思い、いつもと違う選択をしました。そのお陰で、私は多少なりとも変わったことがあります。

DSC01679 環境問題について考えることに加え、チームとしてそれぞれ責任をもったり、自ら提案したり、世の中に訴えていくことをし、大変だったことは多かったけれど、それを乗り越えてどのようにしたらよいか全員で話し合ううちに、自分の意見を主張できるようになったし、全員で一つのものを作り上げていると実感して楽しく活動をすることができました。・・・(3年生)

 

DSC_0006*・・BEPの講義を聞いて、私と同じ女子高校生たちが社会を変えようと必死に活動をしている姿を見た時に、私にも何かできることがあるかもしれない、そして自分を変えるなら今しかないと思い、参加することを決意しました。

 BEPに入って活動を通して仲間の大切さや、協力して作り上げることの素晴らしさ、さらに自分の得意なこと、不得意なことなど色々なことに気づかされました。

 私が一番学んだこと、成長したことは、一歩踏み出す勇気をもち行動したことです。一歩踏み出したことで、BEPに参加して自分が今まで経験したことのないことを経験して、違う世界も見ることができたので、本当に勇気を出してよかったと思っています。・・・(3年生)

 

*私は幼い時から自然に囲まれた生活をしており、中学校ではソーラーパネルが校舎の屋根に取り付けられている等、自然やエコについて考えるきっかけが多くあったにも関わらず、心の中で「自然は大切」だと思いながらもアクションを起こせず、自然が破壊されていくのをただ見ているだけでした。

 そのような状態が何年も続き、やっとアクションを起こす機会をいただきました。

 この活動を通して成長した点は、行動力がついたことです。今までは、自分の知っている人や仲間と過ごしていると自分のやるべきことをすぐ見つけ行動することができていました。

 DSC_0567しかし、今回の活動は一般の方を相手にするので、そのような経験が少ない私は、なかなか行動に移すことができませんでした。しかし、イベントを通じて見知らぬ人にも話しかけるなどの行動ができました。

 そして、もう一つ成長した点は、何かアクションを起こす時、誰かに支えられていると感じることができたことです。・・・(3年生)

 

*・・・高校生活を振り返ってみた時、この3年間で自分でこれをやろうと決めて行ったことや、積極的に取り組んだことが少ないと感じました。だからこそ、高校生活の残り少ない時間を自分でやると決めたことにとことん打ち込んで、有意義に過ごしたいと思ったことがこの活動に入ったきっかけです。

 DSC01447ほぼ毎日学校に来て、朝から下校時間まで活動したり大変なことも多かったけれど、それ以上に得たものは大きかったです。

 実際に社会に出て活動をしたことで、社会の厳しさ、社会の人たちに何かを呼びかけていく勇気、積極性の大切さを学びました。また、イベントの時には、勇気を持って積極的に行動すれば、人の心を動かすことができることを実感しました。

 ・・・私はこれから大学生、社会人になるにあたって、「勇気を持って始めることの大切さ」と「自分から動かなくちゃ何も始まらないけれど、自分から動けば何か変えられるかもしれない」ということを忘れずに、いろいろチャレンジしていきたいと思いました。(3年生)

 

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 3回にわたってBEPの活動に参加して、生徒たちが成長したことを掲載させていただきました。

 生徒たちと活動しながら聞いたつぶやき。

 

「今まで自分の部屋に電気をつけたまま、他の部屋に行ったりしていたけれど、今はちゃんと消してから部屋を出るようになったよ。」

「うん、うん。私も同じ。水も出しっぱなしにして歯磨きしていたけれど、今はちゃんと蛇口を止めるようになったよ。」

「自分の意見を言うのが怖くなくなった。」

「私も同じ。自信がついたみたいで何も怖くないよ。」

 

 つぶやきから、生徒たちの生活スタイルも変化していることに気づかされました。これこそ本物の活動をしたしるしですね。

 3年生は卒業していきましたが、この活動に参加した人たちは、自分の置かれた場所で、何らかのアクションを起こし、他の人々と繋がりを持ちながら、皆が住みやすい社会つくりに貢献していくと思うと希望が持てますね。

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 生徒たちとイタリア研修に出かけますので、しばらく、ブログはお休みさせていただきます。次回お会いできるのは、4月ですね。

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5年が経って

IMG_1737-001 3月11日、この日を忘れる人はいないでしょう。東日本大震災から、丸5年が経った今日、午後1時半から3時半の2時間、栄で3カ所に分かれて募金活動を行いました。

 本校は今日が学年末試験最終日でしたが、多くの生徒たちが募金活動に参加してくれました。

 

 生徒たちは最初、「東日本大震災復興支援募金をお願いします。」と道行く人々に呼びかけていましたが、そのうちに生徒たちから、「今日で5年がたちました・・・」「5年がたった今も、仮設住宅で生活している人たちがいます。」と生徒たちが東日本の被災者の方々の想いを、大きな声で伝え始めていました。

 

IMG_1741-001 募金をしてくださった方々の中で、一人のお年を召した方が、「今、私は十分な生活をしているので、このお金を分けてあげたいのです。」とご自分の想いと共に、献金してくださいました。

 また、ある男性は「東日本大震災の募金をしたいと思いながら栄に来た」と言って、これまで貯めてきたお金を募金箱に入れてくださいました。

 

 親子で自転車に乗りながら私たちの前を通っていた方々も、自転車を止め、子どもにお金を持たせて献金してくださいました。生徒達のために飴やチョコレートを差し入れてくださった方もいらっしゃいました。

 生徒たちにとって今日の募金は、皆さんの温かい気持ちに触れて、心が目に見えないものでいっぱいになった、貴重な出会いの2時間だったと思います。

 

IMG_1744-001 この2時間、募金箱にお金を入れてくださる人々の列が絶えることはありませんでした。その光景を見ると、東日本大震災の出来事を人々は忘れていないということです。

 多くの方々は被災者の人たちのために何かしたいけれど・・・という思いを持っていらっしゃることを実感しました。それが金額に表わされていました。総額236,502円になり、カリタスジャパンを通じて被災者の方々のために送金させていただきました。

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成長した私たちパートⅡ

 2年生は、補習や小テストの勉強の合間に時間を作って被服室に集まり、Blue Earth Projectの活動を行っていました。

 2年生は1年生より人数が多く、与えられた時間を有効に使いながらてきぱきと作業に取り組んでいました。2年生の成長した姿を、抜粋して掲載します。

 

 

DSC01573*・・・活動を通して、女子高校生の視点から社会を変えることができ、環境について衣・食・住の様々な点から見て人々に呼びかけることができました。

 自分が考えた案が採用された喜び、テレビ塔での大人との触れ合い、ナディアパークでのイベントなど日頃滅多に味わうことがない体験をしたことにより、社会に関わる活動を自主的に取り組む楽しさについて知ることができました。(2年生)

 

*私が1年生の時に神戸の女子大生からレクチャーを受け、日本の現状が予想以上に深刻でとても驚きました。

DSC_0321 そして、昨年12月にもう一度レクチャーを受け、「このままではいけない」という気持ちを強く感じたと同時に、今の私たち高校生にしかできない活動ということに惹かれ参加しました。

 私は今まで、街中を歩いている人に声をかけて勧誘したり、実際にお店に行って活動の協力のお願いをするのは初めてだったので、良い経験になり、社会の人とコミュニケーションをとることで私自身すごく成長できました。

 また、社会の厳しさや優しさ、温かさを実際に自分の肌で感じることができたのもBEPのお陰です。日本の環境問題を知って衝撃を受けて終わるのではなく、そこから一歩踏み出すことができて良かったです。(2年生)

 

*・・・授業、補習、小テストの勉強と、BEPを両立させるのは難しく、忙しすぎて本当に嫌になった時もあったけれど、その分限られた時間を上手に使うことができるようになりました。

 私は色々な人に「もっと自信を持って」と言われます。確かに、私はよくネガティブ思考になったり、自信がないことを言っています。でも、ナディアパークでのイベントで積極的にお客さんに声をかけている自分に気づき、「自分って、こんなに動けるんだ!!」と自分の能力に日信を持つことができました。

DSC01741 BEPでは本当に学ぶことが多く、とても勉強になりました。「女子高校生が社会を変える」なんて無謀なテーマだと思っていたけれど、今は女子高校生でも社会を変えられるかもしれないと思いました。

 私たちの力だけでは社会は変えられないけれど、人々の心から変えていくことはできます。そして、人々の心が変われば社会も変わります。このことは、BEPに参加しなかったら気づくことができなかったと思います。(2年生)

 

*・・・まずは、何事も「知る」ということが私は大切だと思います。

DSC_0353 最初にレクチャーを受けて世界の現状を知った時、正直、それまで私は電気の使い過ぎについてあまり気を遣っていなかったので、とても衝撃を受けました。

 私がBEPに参加して、まず変わったことは、自分がMOTTAINAIに気をつけるようになったことです。自分の意識を変えることができたのは、とても大きいことでした。

 そして、もう一つの変化は、何事も行動しないと変わらないということに気がついたことです。

 社会なんてそんなに簡単には変わらないと思っていたけれど、ナディアパークでのイベントで私たちの話を熱心に聞き、感動してくださった方々が何人かいて、その姿を見て自分が意志をもってしたことは、ちゃんと人の心に届き、それがいつか社会をも変える力になると思いました。(2年生)

 

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 2年生のメンバーは、控えめな生徒たちのように見受けられたのですが、このBEP活動を通じて彼女たちの中に眠っていたものが芽を出し始めたという感じでビックリ!そのパワーは、どこから来るのでしょう?(笑)

 自分の意見を社会の人々にしっかり話している姿は、輝いていました。自分がやるべきことを果たすと、達成感を感じ自信にもつながることを自覚したようです。

 

 次回は卒業した3年生です。

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成長した私たちパート?

 12月に開始したBlue Earth Projectは、2月20日のナディアパークのイベントで終了しました。

 進路が決定した3年生を中心に、有志の2年生、1年生が主体的に企画、運営を行い、人々に環境問題について啓発活動を行いました。この活動に取り組んできた1年生の感想を、抜粋し皆様にお届けいたします。

 

*私はこの学校に入る前から本校のブログで、BEP(Blue Earth Projectの略)という言葉を知っていました。

 宗教の授業でセヴァン・スズキさんのスピーチを聞いたり、フィリピンの路上生活の子どもたちとスカイプ交流を通して、世界の現状やそれに対して自分が何も行動していないことに気づかされ、「女子高校生が社会を変える!」を掲げている、BEPに強く惹かれ参加を決意しました。

DSC01489DSC01460 ・・・大人の方々と私たち生徒が直接関わって進めていくことで、自分もこの社会の一員なんだと自覚することができました。

 テレビ塔やナディアパークでのイベントのように、一般の方々に対して何かを伝えるということはとても難しく、イベントの協力をお願いしたところでは断られることもあり、社会の厳しさも学びました。

 ・・・BEPを通して、世の中に自分の意見を伝える事、一歩踏み出す事、すべてを自分たちで考え進める事、積極的に主体的に考え参加することなどができるようになり、成長できたと思います。・・・(1年生)

 

*・・・BEPの活動をするまでは、自分の意見を短くまとめたり、進んで人に話をすることがあまり得意ではありませんでした。

DSC01742DSC01764 しかし、イベントの準備やイベントをやっていくうちに、自分自身できるようになり、特に社会を変えるためには、自分から話しかけなければ何も始まらないと感じる事ができました。

 自分たちが今何をしなければならないのか、次に何をすべきか、自分達だけで計画を立てて実行することができるようになってきました。

 また、先輩たちが他のチームを積極的に手伝ったり助け合う姿を見て、自分のことだけでなく周りをもっと見て行動が取れるようになりたいと思いました。(1年生)

 

*・・・活動をしていく中で、やはり準備などの大変なことも多く、辞めたいと思うことも正直何度もありました。でも、皆に環境問題についてもう一度考え直してほしいという思いが出てきたので、この活動を続けることができました。

DSC01785 DSC01786活動を通して、多くの経験ができたことや新しい出会いがあったことがとても良かったです。

前の自分だったら、誰かがやるでしょ!と終わらせていた事でも、自分でやってみようかなと思えるようになったことが、一番成長できたところだと思います。・・・(1年生)

 

 1年生はBEPの活動をするため、毎日のように被服室に集まっていました。

 感想にも書いてありましたが、先が見えず何をどのようにしていけばよいか困惑した表情でいた生徒たちも、先輩の活き活きした姿に助けられたり、他のクラスメートからの助けによって作業が前進していき、表情にやる気が出てきました。

 この期間、生徒たちはどれほど自分の弱さと戦ったでしょう。ナディアパークのイベントでは、3時間のステージを盛り上げるために、台本以外に司会者たちから質問された1年生は、学校では見かけない堂々とした態度で答えている姿に私は感動しました。親の目で、私は生徒たちを見ていましたね(笑)。DSC_0511

 

 

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