「2017年08月」の記事
魂のふれあい
7月15日~16日、滋賀県東近江市佐野町にある止揚学園に行ってきました。
今年の参加者は、1年生だけのグループになりましたが、まとまりもよく積極的に活動をしていました。
生徒たちは止揚学園のお話を修養会で聞いているので、ある程度のことは想像して来ていると思いますが、知能に重い障がいを持っている人たちの施設へ行くのは初めてなので大変緊張した様子でした。
最後の曲がり角を曲がると20m先にカラフルな建物が見え、その玄関先で止揚学園の人たちが思い思いに手を振って
「いらっしゃい!」 「待っていました!」 「ようこそ!」
と声を上げ私たちを大歓迎してくださいました。
ありのままの私たちを丸ごと受け止め大歓迎してくださっている様子に、生徒たちの心も開かれ、
「こんにちは!」
と声を上げ手を振り始めました。
オリエンテーションで、職員の田村先生が私たちにお話をしてくださいました。
田村先生は、
「私は誰?何のために生きているの?人間とは何か?と言う疑問を持ちながら生きてきて、この止揚学園に来て私は、一人の人間として受け入れられました。
いのちそのままを生きている脳に重い障がいを持っている人たちと一緒に生きて、出会って、自分の殻を破ることができました。
この施設は、命を守るために職員が心を一つにしているからチームワークが生まれます。」
とご自分がこの施設で働くことになった経緯やご自分の心の内を話してくださいました。
2日間止揚学園の方々と共に、食事の準備やお風呂、野菜取り、花火、プール遊びをしていくうちに、生徒たちの表情がどんどん変わっていきました。
それと同時に、積極性も出てきました。
止揚学園の方々のために準備していった「妖怪体操」を最初に踊った時は、恥ずかしがりながら踊っていましたが、最後には元気よく顔の表情も活き活きとして踊っていました。
また、止揚学園の方々を喜ばせるために何をしたらいいのか、チームで自分たちができることで相手を喜ばせることは何かと話し合っていました。
生徒たちが夜の分かち合いで話したことは、
・言葉を話すことのできない方々が自分の意思を、自分ができることで伝えようとしてる姿に感動した。
・自分はいつも相手が来るのを待っていた。自分たちが使える能力を一生懸命に使っている生き方を見て、自分はそんなに真剣に毎日を過ごしていないことに気づかされた。
・障がいを持っている人たちに偏見を持っていた。一緒に過ごして、自分たちと同じ人間であることを知った。
・私はいつも人から何かをしてもらう事を待っていた。ここの人たちは、いつも人のことを考えて声をかけてくれるので優しいと思った。
自分もこれから積極的に人と関わりを持とうと思った。
・ここの人たちと生活し、自分の殻を破れた気がした。人を怖いと思っていたけれど、その気持ちが薄れてきた。
・今まで自分のことしか考えていなかったし、人の目をいつも気にしていた。自分の素が出せなかった。
ここの人たちは、自分が思うことを素直に出しているのを見て、自分もこれから人の目を気にしなくてもいい生き方ができるような気がした。
止揚学園に来て、まだ半日しか経っていないのに、生徒たちの魂が癒されている感じがしました。
その様子を見ながら、私は魂の本来の働きに気づかされました。
神から一人ひとりに与えられている魂は、他者のことを思いやる=愛の働きがあります。
脳に重い障がいを持っている止揚学園の人たちは、私たちのように話したり、考えたり、自分の行動を自発的にする力が弱い分、魂の働きに忠実に動いているように思いました。
私たちは自分の行動を支配できるので、魂の本来の働きより自分の考えの方に囚われてしまいます。
そのため、かえって不自由な生き方をしているのではないかと思いました。
「私たちは障がいを持っている人たちから、生き方を教えられます。」
という言葉に感動した生徒がいましたが、こちらに来て、その言葉が真実であることを確信しました。
本来の魂に触れたから、私たちの魂が癒されるのですね!