「2020年04月」の記事
主体的に生きる
愛知県にも緊急事態宣言が出され、学校の休校も延長されました。外出自粛の生徒の皆さんは、学校から出された課題に取り組みながら、家でどのように過ごしていらっしゃるのでしょうか。
ネットでは、日常生活ができないことから抱え込むストレスの解消法も出されています。非常事態の時には、これまで気づかなかった自分に気づき、自分と向き合える貴重な時間になるときもあります。
そんな時、入学式で話してくださった理事長先生のお話を、皆さんに紹介したいと思います。
「・・・先ほど、担任の先生から一人ひとり名前を呼ばれた時、小さな声や大きな声で皆さんは、ハイと応えました。どんな気持ちでハイと応えましたか?
実は、この短い言葉『ハイ』にはとても深い意味があります。聖書の中で『ハイ』という言葉が、よく出てきますが、この『ハイ』を実践にした人の一人は、マリア様です。そして、私たちの学校の創立者である聖バルトロメア・カピタニオも、神様の呼びかけにハイと応え続けた人です。そのおかげで、この学校を巣立っていった9000人以上の先輩方は、日本の社会の中で活躍しています。
この『ハイ』という言葉は、自分に押し寄せてくる人生に対する受け身ではなく、むしろ積極的に生きようとする姿勢を表しています。・・・」
私たちは自分の思い通りにいかないと、ストレスを感じてしまいます。「なんで、こんな風になるの?」「どうして、わたしばっかり」という言葉が、心から聞こえてきます。だからこそ、理事長先生が話されたこの状況に対して「ハイ」と応え、積極的に、主体的に生きていけたらいいですね。
ストレスを他人や物にぶつけて発散させることより、自分はどうすればよいのかと自分の心に問いかけてみてください。心の奥から聞こえてくる小さな声が、自分の歩む道を教えてくれます。その声に聴き従っていけば、心に平和と喜びが訪れ、周りに振り回されない生き方ができるようになるでしょう。
非常事態のこの時こそ、普段できない、良い本を読んだり、良いDVDを見たり、良い音楽を聞いて、心に栄養を与えていきましょう。
咲き誇る花々
今回の新型コロナウイルスの感染で、当たり前のことが当たり前に行われなくなってきたこの時期に、無事入学式を終えることが出来たことに、感謝せずにはいられません。
桜が満開の校庭、カピタニオガーデンには色とりどりのチューリップが咲き乱れ、在校生の代わりに新入生を歓迎しているように感じました。式が終わった後、咲き誇っている花々の前で、記念写真を撮る家族の姿がたくさんありました。
今年の入学生は、中学の卒業式も簡素化されて中学を去ることになった生徒達。そのような状況でも、しっかり生きていこうという力を感じました。
新入生誓いの言葉の中で、次のように誓いを立ててくれました。
「・・・本日は、新型コロナウイルスの影響を受け、大変な状況にもかかわらず、教職員はじめ関係者の方々のご配慮、ご尽力により、このような素晴らしい入学式を開催していただき心より感謝しています。・・・私たちを取り巻く環境は、今回のように様々な影響により、当たり前のことが当たり前にできず、先の見えない状況にあります。しかし、私たちは明るい未来のために何をすべきか、仲間と共に考え、優しさと思いやりをもって、一歩一歩確実に進んでいきたいと思います。・・・」
2020年の出来事があったからこそ、「私たちはこのように生きてこれた」と胸を張って言える人生を歩んでもらえるように、この3年間の学校生活で、生きていくために大切なものを見つけてもらえるように、私たち教職員は責任をもって教育に当たりたいと強く感じた入学式でした。