「2020年10月」の記事
3年生いのちの学習
高校3年生、最後の「いのちの学習」を行いました。講師は、ココカラウィメンズクリニック院長伊藤加奈子先生です。先生は「これから皆さんが生きていくなかで知ってほしい事を、中心に話します。高校を卒業したら、このような性の学習は聞かなくなるので、大事なお話をしますね。」と、講義を始める前にお話をしてくださいました。
「女性のライフスタイルの変化と女性の病気です。昔と違い平均寿命も延び、生理によっていろいろな病気が増加してきています。だから、自分は病気になるかもしれないと思うことが大事です。」と、生理時のホルモンの関係によって生じる病気や閉経時の病気を、パワーポイントを使いながら具体的に話してくださいました。
生徒の感想を抜粋いたします。
*伊藤医師が話してくださる前に、「最後の性教育」という話があったが、そこで日本の性教育について考えさせられた。性教育の大切さを、3年生になって改めて感じた。1年に1回しかないけれど、貴重な機会となった。女子高なので、女性特有の話もたくさん聞くことができた。
*今、ダイエット中で少し体重が変わると一喜一憂してしまって、どんどん減らしたいと思ってしまうけれど、やせすぎても人を心配させてしまったり、体に良くないからほどほどにして、満足がいくまで健康的にやせられたらいいなと思いました。ピルを飲むことには、すごく抵抗があって今後妊娠しづらくなるのかな?と不安だったけれど、そんなことないと知って、辛い時に薬に頼ってもいいんだとわかりました。
*自分を大切にすることは、相手、周囲の人を大切にすることにつながる。“NO”と言える勇気を持って自分の意志を伝えられる女性になりたい。きちんと自分の意見を言える女性が増えれば、強制的にする男性は減ると思った。自分の身は、自分で守らなければならない。
*親の言うことやインターネットの情報を信じてしまいがちだけれど、しっかりと正しい知識をもって、デメリットばかりではなく、メリットにも目を向け、自分の意志をしっかり持つことが大切だと思いました。
*妊娠適齢期の限界は、35歳ぐらいだと知りました。私は結婚しても働きたいけれど、きちんと妊娠適齢期のことも考えて、人生設計をしないといけないなと思いました。
*話を聞くと普段は当たり前に感じているけれど、女性の体は凄く繊細で、自分が一番理解しておく必要があることが分かりました。人によって、その時の状態によって、また精神状態のバランスは違ってくるので、体の変化に慌てずに、正しい判断が取れるようにしたいです。
*なかなか「性」の話については話題にしづらいし、恥ずかしいと感じてしまいます。でも、「性」について考えることは、命について考えることにつながると聞いて、しっかりと向き合っていかなければいけないと改めて思いました。また、少子化の原因が自分は産まないと決めているからではなく、誤った知識で産まない家庭や産まれない家庭があるとしたら、とても残念なことです。3年間「いのちの学習」を通して、正しい知識を身につけられたと感じています。社会に出て、正しい判断、決断ができるように、学んだ知識を忘れないようにします。
伊藤先生は3年生にライフスタイル(仕事・結婚・子育て)をしっかり考えることと、何か自分の体に変化があれば、躊躇せずに婦人科を受診することを強調していらっしゃいました。そのおかげで、お話を聞いた生徒たちの心に安心感が生まれたように感じました。「自分の生き方は人それぞれ、だからと言って自由に何をしてもいいというのではなく、自分の人生に責任を持って生きていってください。」という伊藤先生の思いが、今日のお話から伝わってきました。
コロナ禍の行事
新型コロナウイルスの感染防止のために、学校行事の変更見直しが迫られています。そんな状況の中で、できないから中止ではなく、できることをしていく方針で、23日、24日学年別の学園祭が行われました。
1年生、2年生は巨大アートの作成、3年生は各クラスで動画作成に取り組みました。クラスで何か一つのことに取り組む姿に、本来の学校生活が甦ってきました。
雨天で順延の体育祭は、10月2日(金)秋晴れの下で、コロナウイルスを寄せ付けない熱気で行われました。
開会式の生徒会長の挨拶の時に、1,2年生の共同作品巨大アートのお披露目がありました。
8月から各クラスで貼り絵作成が始まり、生徒たちは期限まで必死に1cm四方の折り紙を決められたところに貼っていました。
ただひたすら作業に取り組んでいた生徒たちは、出来上がった巨大アートを見て「これだったのか!」と感嘆の声を出すはずでしたが、校長先生が巨大アートに感動し挨拶で「アマビエ」とつい口を滑らせてしまい、生徒たちの感動が今一つだったのは残念でした。
午前中の体育祭でしたが、生徒たちの表情にいつもの元気さが戻ってきておりました。
自席での応援と言われていましたが、友人、クラスの応援に熱が入っていました。当然の動きですね!
半日、自粛生活のストレスを吐き出すように弾けていました。
どの生徒たちの顔にも笑顔があふれ、新たなエネルギーをもらった記念すべき体育祭になりました。「アマビエ」が一日も早くコロナが終息するように、私たちを見守ってくれますように!