2021年6月|聖カピタニオ女子高等学校|豊かな人間性を持つために

「2021年06月」の記事

みんなが生きていく中で知ってほしい事

hana_09今年はコロナ禍の中で心配したのですが、1年生も「いのちの学習」の授業を受けることができました。

ココカラウィメンズクリニックの伊藤加奈子先生にお話をしていただきました。1年生は「性の学習の総論」と言う形で、月経について、男女の関わり方、デートDV等についてお話をして頂きました。

 

 

 

この講演を始める前に先生は生徒たちに、「性教育は学問。科学的なことだから恥ずかしい事、いやらしい事でもない。」と前置きしてから始めてくださいました。これまでとは違う雰囲気で生徒たちは聞けたのではないかと思います。

 

*「性」に関するお話を聞く機会は中学でもありましたが、高校生としての視点からのお話として初めてなので改めてためになるお話でした。お話の中にあった「月経を遅らせるためのピル」ですが、私自身中学の時に泊りがけの行事に参加した時に、月経の特にしんどい日とかぶりそうだったので産婦人科で弱めのピルをもらって快適に過ごした身なので、ピルの使用についてあまり浸透していないことに少し驚きました。また、子宮頸がんワクチンについても、正しい知識を付けることは本当に大切なんだと思いました。私の場合、母は理解がある人でしたが、自分の体は自分で守るためにも、「なんだか話しづらい話題だから」と遠ざけずに、自分の方からも積極的に情報を集めていけるようにしたいです。

 

 

*「性教育」のイメージが変わりました。海外ではすでに性教育が小さなころから行われており、“学問”として扱われていることを知って、進んでいると思いました。性教育は恥ずかしい事ではないのですね。むしろ、よりよく生きていくための大切なことだと気づきました。

 

 

*“女性の在り方”とは、一体何だろう?一人の女性として気を付けなければならないことは何だろう?私は今まで男女の行為が恥ずかしいものだと思っていました。しかし、お話を聞いて恥ずかしい事ではないということに気づけました。私はお母さんに、いつも感謝しています。苦しく痛い時間を乗り越え、私の事を産んでくれたと思うと、やっぱりすごいとよく思います。

 

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*私たちの生きている時代では、もはや性別は男と女では収まらないところに来ているんだなと改めて思いました。LGBTという名称や自分の性別がわからない人、同性愛者が増えていることなどは知識程度で知っていましたが、そのことが原因で学校や社会へ出るのが辛くなったりしている人も増えている現実も知り、その様な人たちが安心して生活できるためにも、まず身近な私たちの態度をしっかりさせていかないといけないと思いました。

 

 

*一番印象に残ったのは、「デートDV」についてのお話でした。まず、デートDVとは、結婚していないけれど親密な相手からの暴力だと知りました。デートDVのチェックリストを見て、「相手の携帯を見る」という行為もデートDVに当たると知り、相手の気持ちを尊重しない行為はすべてデートDVになるのではないかと考えました。特に、「束縛の中の尊重はない。」という言葉が心に残りました。

 

 

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これまで生徒たちが受けてきた「性教育」と違う雰囲気で聞くことができたのは、伊藤先生がおっしゃった「性教育は、学問」という言葉によって、聞く姿勢が変えられたからではないでしょうか。

 

それと、本校の教育「自分を大切にする。好きになる。」ことを4月から耳にしてきたこともあり、自分の心身をどのように大切にしていけばいいのか、各自、自分なりの答えを見つけたいと思う気持ちからかもしれませんね。

色々な角度から新しい知識を得、「自分を大切にする生き方」を学んでほしいと願っています。

 

 

 

 

 

 

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立ち止まって考える時間

今年は本校で2日間に短縮し、例年行われていた修養会の内容を無事行うことができました。講師の先生お二人にお越しいただき、もう一人の先生、止揚学園の福井先生はZOOMで参加してくださいました。

止揚学園1

 

*学校で行われた修養会ですが、いろいろ勉強になりました。私は友人を作ることが苦手です。常に、いつか裏切られるかもと言う恐怖心があるからだと今日気づきました。自分を愛さないと、他者も愛せないので、まず自分を大切にしてみようと思いました。

 

 

*修養会を終えて、私は前の自分と大きく変化しました。瞑想を実際にたくさん行ってみて、自分の心を落ち着かせる行動ができてよかったです。また、名前の話が心に残っています。最近、何もできないことにイライラして、親に当たり散らしていました。そんな現状があるからこそ、心を込めて親が名前を付けてくれたことを知って、ちょっと泣きそうになりました。生涯変わらないものは名前だから、親から授かった名前をこれからも大切にしていこうと思いました。

 

 

*修養会で確かに得たものは、一つあります。それは自分で考える力です。これまで、こんなに長い時間にわたって話を聞き、感じたことを書き綴る事なんてありませんでした。前々から言われていた自分の心を素直に書く力は、少し身に付いたのではないかと思います。この経験を糧に、最後には自分に自信を持った堂々とした人間になれるよう頑張りたいと思いました。

 

ミサ2

 

*今まで自分の中だけで考えてきたことを、別の人の視点、それも今まで触れたことのなかった宗教という視点から考えられて、より自分の考えが深まりました。特に、マインドフルネス瞑想は、私の悩みにぴったりでした。未来の予定に振り回されている自分に、立ち止まる大切さは深く心に刺さるものがあります。動物としての人間よりも、他の動物とは違う人間として生きていきたいですし、そのためにはまず感情をすぐに表に出さず、行動にも出さないことを心がけて常に考えて動けるような人間になろうと思います。

 

 

*ブラインドウオークの体験をして、「相手を思いやる」と言うことを学びました。手を引く側の私は自分と相手の周りをよく見て、安全に行動するということが難しかったです。反対に、今度は手を引かれる側になった時、最初は怖かったけど、相手の行動から自分への思いやりが伝わってきて嬉しかったです。この経験は、神父さんが話してくださった「隣人を自分のように愛する」と言うことに繋がると思いました。

 

 

*この2日間でいろんな方のお話を聞いて、私はこれから生きていく中で目標が2つ増えました。まず1つ目は、自分の気持ちと正直に向き合って、心によい刺激を与える努力をすることです。心によい刺激が与えられたら自然と成長でき、心の穏やかな人になれると考えたからです。2つ目は、人の核心を突くような言葉を紡ぎだすことのできる力を持った人になることです。様々なお話を聞いて感動した場面や大切なことに気づかされた場面がたくさんありました。なので、私の言葉で人を救うことができたり、心を変えられる言葉を発せられる人になりたいと思いました。

 

ブラインドウォーク2

 

*1日目、朝のSTで担任の先生に携帯を預けてから、私は凄く不安になった。携帯が自分の近くにないだけで不安になった自分を見て、「私は重度の携帯依存症だ!このままでは頭がおかしくなるんじゃないか?」と携帯を手放して初めて気づかされた。だから、これからは母と相談して携帯を使う時間を決めたので、取り返しがつかなくなる前に対応したいと思いました。

 

 

*初めての修養会を終え、「違いを認め合う友だち関係」を作るという言葉が印象に残りました。私はいつも自分の意見に自信が持てなくて、よく人の意見に流されていたけれど、違いを認め合う関係を作ることが大切と学び、自分の考えに自信を持つようにしようと思いました。友だちの意見もしっかり聞ける人になりたいです。

 

 

*「怒りのコントロール」の方法も知ることができたので、相手に怒りをぶつけてしまう前に呼吸法を活用し、心を落ち着かせるようにしたいです。そして、頑張っている自分を認めて、ストレスをため過ぎないように気を付けようと思いました。

 

ナデシコ(なでしこ・撫子)の育て方 | LOVEGREEN(ラブグリーン)

 

立葵(タチアオイ)の花言葉|花の季節や開花時期、種類は? - HORTI ...落ち着きがなくなってきた1年生のこの時期に、各クラスで人間関係による問題が生じてきた時だったからこそ修養会を行うことができたことは感謝です。

2日間の非日常生活を経験し、立ち止まって自分と向き合う時間を持つことの大切さを、生徒たちの感想文から教えられました。

 

 

グラジオラス - Wikipedia他にも、止揚学園の福井先生のお話から、障がいを持った人への偏見がなくなり、相手をあるがまま認め合うことの大切さに気づき、止揚学園のボランティアにぜひ参加したいと思う生徒もたくさんいました。

今回、ZOOMで新しくなった建物を見学でき、止揚学園の方々も参加してくださり、より止揚学園の生き方が伝わっていたと思いました。

 

 

コロナ禍で思いっきり活動ができず、悶々とした気持ちで過ごしていたからこそ、立ち止まる時間を持つことによって、自分の心をリセットできた生徒たちもいましたが、まだまだ自分と向き合うことが怖く、自分から逃げている生徒もいます。

思春期真っただ中を過ごしている生徒たちが、本校での生活を通して「自分を大切にする」ことを学んでいってほしいと願うばかりです。

 

 

 

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