「2022年12月」の記事
暗闇に輝く光
参加した生徒、教職員で1年間にいただいた恵みに感謝し、一日も早く世界に平和が訪れるように祈りを捧げました。
今年のクリスマスミサの司式をしてくださった神父様は、南山大学のスサイ神父様です。神父様はミサの中で次のようにお話をしてくださいました。
「・・・現代社会のいろいろなニュースを見ると戦争や紛争、自然による災害、コロナ禍における様々な問題といった暗いニュースが多いです。このような暗闇の中でキリストの誕生のメッセージは『私たち一人ひとりがこの世界の希望の光』になることです。2000年前にイエス様が誕生なさったユダヤ社会にもいろいろ問題があって、絶望的でした。イエス様の生涯を振り返ってみると、イエス様がすべての人々、特に弱い立場にいた人々に、希望と喜びを与えてくださいました。それで2000年たった今もイエス・キリストの誕生日が希望と喜びを全世界に与えるお祝いとなっています。」
神父様は続けて、私たち高校生はこの世界、社会にどんな役割があるのかを考えるために、大阪の高校生、川崎レナさん(17歳)とマララ・ユスフザイさんのお話をしてくださいました。
「私たちは二人のように偉大なことができなくても、私たちの周りにいる人々に希望と喜びを与える、小さなことでもできたらと思います。ある専業主婦の方に、マザーテレサは『私たちは大きなことはできませんが、小さなことを大きな愛を持って行うだけです』と語りました。小さなことを大きな愛をもって行うことによって周りの人々に希望と喜びという素晴らしいクリスマスプレゼントを与えることができると思います。」
宗教に関係なく、全世界でクリスマスがお祝いされていることに、私は喜びを感じています。この日に、自分の身近にいる人のために、その人が喜ぶプレゼントをあれこれと考える姿。そのプレゼントがその人を大切にしているしるしになるから、プレゼント選びもいろいろ悩みますよね。
神様も私たち人類に、最高の贈り物「神の御独り子、イエス」を与えてくださいました。この世の暗闇に私たちが人生の道を踏み外さないようにと、イエスが光となって来てくださいました。この光によってたくさんの人たちの心に神の愛が注がれ、自分の幸せを身近な人たちに与えながら光が大きくなるクリスマスとなりますように!
特に、大人の人たちが争い合っている戦争下の中に置かれている子どもたちに、一時のよろこびがもたらされ笑顔を取り戻すことができるクリスマスになるように心を合わせて祈りましょう。
私たちが平和をもたらすことができますように!
よ ろ こ び
本校恒例の奉仕活動は、今年もコロナの影響で12月8日(木)1日のみの実施になりました。
この時期に行う奉仕活動は、待降節の期間に行われます。
待降節とは、イエス・キリストの誕生を祝うために心の準備をする4週間のことを言います。
聖書に「神はその独り子をお与えになったほどに、世を愛された。」(ヨハネ福音書3章16a節)と書かれています。
私たちは身近な人から理解されない時に孤独を感じます。
その孤独と向き合うことが怖くて、他のものに依存し孤独な自分を忘れようとする傾向があります。
そんな人間だからこそ、神はご自分の子を人間の世界に遣わし、孤独で苦しむ私たち一人ひとりに寄り添い希望を与えてくださいます。
ですから、クリスマスは「私は神から愛されている存在」である自分に気づく日ですね。
クリスマスの意味を心に留めながら奉仕活動を通して目には見えない人々のことを考え、その人たちに喜びが与えられるように、活動を行いました。
生徒の感想を抜粋します。
*誰かのためにクリスマスカードを作ったのは、今回が初めてでした。この活動を通して気づいたのは、この「誰かを想う心」です。ただクリスマスカードを作るのではなく、相手がどんな顔をして受け取ってくれるのかな?気に入ってくれるといいな。クラスのみんなで見せ合いっこするのかな。など想像すればするほどカードを作ることが楽しくなり、嬉しくなりました。
*普段何気なく「きれい」と思って通り過ぎていた花壇にも、大変な労力がかけられていることを自分が体験して実感しました。これは花壇だけでではなく、私たちが無意識のうちに見ている世界について言えることだと考えました。目に見えるものの背後に見えない努力があり、そのお陰で目に見える世界から私たちは元気をもらったり、温かくなるのだと気づきました。このことから、自分が何かをする時には、今回の花壇のように私と直接出会わない人たちのことも考えて心を込めて行うことが大事なことであることに気づかされました。
*今回のキーワードが「よろこび」ということなので、活動を通して得たよろこびを考えてみました。1つ目は、誰かに奉仕をさせていただけるというよろこびです。私は誰かにしてもらって嬉しいという受動的なよろこびしか感じなかったのですが、奉仕をしたことで、誰かのために、困っている人のために役立つという能動的なよろこびを感じることができました。2つ目のよろこびは、グループで作業したことで仲間と助け合えるよろこびです。助け合うというのは、決して一人ではできないことです。たくさんの仲間がいるということを改めて実感しました。
*今回初めて校外の奉仕活動である募金活動を行い、様々な気づきを得ることができました。実際にやってみると思ったより大変で驚きました。チラシを配布している時は、なかなか受け取ってもらえなかったり、顔を下げて歩いて行かれてしまったりと、募金活動をする側にならないとわからない辛さを感じました。そのような中で、立ち寄って募金をしてくださる人の有難さ、チラシを受け取ってくださるだけでもうれしい気持ちになりました。中には、「寒い中ご苦労様」「頑張ってね」など一言かけてくださる人達もいて、とても心温かくなりました。私たちが行った募金活動が間接的に子ども食堂や貧困でご飯が食べられない子ども達の手助けをすることができ、本当に良かったです。(CBC募金)
「戦争、災害、差別、失業、病気、家庭不和や人間関係による様々な問題で、多くの人々が苦しんでいます。これらの人々に愛と平和をお与えください。また、救い主キリストの誕生を待つ私たちに、特に待降節の間、身近な人々、遠い国々の人々のために、今、何をなすべきか教えてください。」
と毎朝唱えている待降節の一節ですが、この祈りを全校生徒で実行できた大切な一日でした。
相手のよろこびが自分のよろこびになり、このよろこびこそ神様が私たちに与えたい永遠のよろこびで、このよろこびに世界中の人たちが満たされるようにと願いながらクリスマスをお迎えしましょう。
街頭募金でウクライナの子どもたちの義援金は、185,876円(カリタスジャパン)、CBCチャリティ募金は、109,607円でした。この場をお借りして、皆様に感謝申し上げます。