東日本大震災|聖カピタニオ女子高等学校|豊かな人間性を持つために

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今年で6年目

   3月11日(土)に合わせて栄で、東日本大震災の被災者のために募金活動を行いました。

10日まで学年末試験に取り組んでいた生徒たちは、11日の募金活動にたくさん参加してくれました。

 私たちが募金活動を行うのは、今も被災地で苦しんでいる方々のために義援金を届けてあげたいという意味もありますが、募金を呼びかけることによって震災を忘れないでほしいという意味もありました。

 

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 栄三越付近3カ所に分かれ、10人以上の女子高校生が一列になって、

「今も苦しんでいる被災者の方々のために、ご協力お願いいたします。」

と、道行く人々に声をかけました。

 

 彼女たちの熱心さに足を止めた方々が、ポスターに目をやり

「あぁ、今日は3月11日だったんだ。」

と思い出してくださり、募金をしてくださいました。

 

 募金をしながら、

「頑張ってね!」「ありがとう」「寒いのに、ご苦労様」

と温かい声をかけてくださる方々によって、更に生徒たちの声は元気な声になっていきました。

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 2時間の街頭募金で、239,164円集まりました。

私たちの募金箱に入れてくださった方々の暖かい思いを、カリタスジャパンを通じて被災地に送ります。

ご協力ありがとうございました。

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5年が経って

IMG_1737-001 3月11日、この日を忘れる人はいないでしょう。東日本大震災から、丸5年が経った今日、午後1時半から3時半の2時間、栄で3カ所に分かれて募金活動を行いました。

 本校は今日が学年末試験最終日でしたが、多くの生徒たちが募金活動に参加してくれました。

 

 生徒たちは最初、「東日本大震災復興支援募金をお願いします。」と道行く人々に呼びかけていましたが、そのうちに生徒たちから、「今日で5年がたちました・・・」「5年がたった今も、仮設住宅で生活している人たちがいます。」と生徒たちが東日本の被災者の方々の想いを、大きな声で伝え始めていました。

 

IMG_1741-001 募金をしてくださった方々の中で、一人のお年を召した方が、「今、私は十分な生活をしているので、このお金を分けてあげたいのです。」とご自分の想いと共に、献金してくださいました。

 また、ある男性は「東日本大震災の募金をしたいと思いながら栄に来た」と言って、これまで貯めてきたお金を募金箱に入れてくださいました。

 

 親子で自転車に乗りながら私たちの前を通っていた方々も、自転車を止め、子どもにお金を持たせて献金してくださいました。生徒達のために飴やチョコレートを差し入れてくださった方もいらっしゃいました。

 生徒たちにとって今日の募金は、皆さんの温かい気持ちに触れて、心が目に見えないものでいっぱいになった、貴重な出会いの2時間だったと思います。

 

IMG_1744-001 この2時間、募金箱にお金を入れてくださる人々の列が絶えることはありませんでした。その光景を見ると、東日本大震災の出来事を人々は忘れていないということです。

 多くの方々は被災者の人たちのために何かしたいけれど・・・という思いを持っていらっしゃることを実感しました。それが金額に表わされていました。総額236,502円になり、カリタスジャパンを通じて被災者の方々のために送金させていただきました。

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Blue Earth塾@Capitanio

10月18日(土)神戸にあるNPO法人Blue Earth Project「女子高校生が社会を変える」から猿渡さん、中野さん、額田さん、藤岡さんが来校し、テーマ「節電?私たちが変えちゃわないと!??」と題して、参加した20名の生徒たちと学校でできること、すぐアクションできることを話し合いました。

 

 

最初に南相馬市で震災を体験なさった藤岡さんから、当時の様子と藤岡さんの高校生活について話してくださいました。演劇部に入部し自分たちで何かできないかと考え、震災をテーマにした作品を脚本から演出の全てを生徒たちの手で作り、それを東京はじめ各地で上演なさいました。その時の様子をDVDにして全国各地を巡り、震災の出来事を伝えておられます。現在は、南相馬市の福島復興大使として活躍していることを話してくださいました。そして私たちに2つのことをお願いなさいました。それは、『明日は来ないかもしれないから「ありがとう」と「大好き」の言葉を是非使って欲しいことと、地元を大事にし愛して欲しいこと』です。震災に遭われたからこそ感じられたことでしょうね。

 

次に、本校の生徒が3つのグループに分かれ、猿渡さん、中野さん、額田さんの指導で今回のテーマについて話し合いました。まず、Blue Earth Projectで行ってきた「節電?食?」の取り組みについてお話を伺いました。聞いていた生徒たちは、どのように話し合えばいいのかイメージがつかめたようです。テーマについて話し合いをはじめたら、活発な意見が出て30分で終わらず10分延長しました。話し合ったことは、B紙に書いてグループ毎に発表しました。生徒たちの目線から見た
学校の節電の考えに、驚かせられました。この話し合いの結果は、生徒会執行部から全校生徒に伝えられます。どんなアクションが起こるか、今から楽しみです。このように、生徒たち自らの手によって、学校生活がより良いものへと変化していくことを願っています。

 

今回の神戸市と南相馬市の若者たちとの出会いで、若者が持っている力の素晴らしさを感じました。彼女たちは震災から学んだことで、自分たちができることで社会をチェンジしていこうとしています。この力こそ、よりよい社会を作る原動力だと確信しました。

 

 

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今を生きる!

今年の学園祭は、秋空のもとで行うことができ感謝しています。今年のテーマは、「Carita?未来へつなぐ3.11?」でした。初日の講演は、中学3年生の卒業式に被災なさった阿部春香さんからお話を伺うことができました。阿部さんは、現在京都にある大学の1年生です。本校の生徒がオーストラリアに留学していた時に出会った方で、今回の講演会を快く引き受けてくださいました。当時の様子をパワーポイントを使いながら、報道されていないことを話してくださり、時々涙声になりながらも、必死に私たちに語りくださって下さいました。

阿部さんが被災なさったのは、中学校の卒業式が終わった午後。クラスで写した当日の集合写真(もちろん顔はブロックされていました)を見ると、希望に満ち溢れ、まさか人生を揺るがす事態が起きるとは誰も予測していなかったでしょう。阿部さん自身、3日前にも地震があり当日の地震は、その余波じゃないかと思ったそうですが、言葉にできない状態だったそうです。地震から30分後に津波が押し寄せてきたことを知り、すぐ防災袋を抱えて小学校に避難し、そこで耳にしたこと、目にしたことを話してくださいました。

避難所になっている小学校から見た、津波が押し寄せている写真、震災翌日に食パンを1枚配給されたそうですが、1枚は4等分にされた大きさだったこと。阿部さんは防災袋を抱えて避難なさったので、ペットボトルの水は高齢者や薬を飲む人に配って回ったことを話し、「食料がなくてもしばらく我慢できるけれど、水がなければ脱水症になり動けなくなります。」と水の大切さを強調していらっしゃいました。避難所での生活で自主的に動き出したのは、阿部さんたち中学生高校生で、トイレの掃除も進んで行ったと聞きました。非常事態でも周囲の人たちのことを考え行動をとっておられた阿部さんたち。私たちに人間の素晴らしさも教えてくださいました。各学年の感想を抜粋して紹介します。

 

  • 実際に震災を体験した人の話を聞くのは、凄く生々しかったです。ニュースとかで見たり、聞いたりするのとでは、凄い違いだと思いました。阿部さんが防災袋が必要だと言っていたので、絶対に必要なんだと思いました。そして、お話を聞いて、人と人との「絆」が大切だと気づきました。知らない人でも、隣に人がいれば助かる、同じ空間にいれば助け合うという精神を大切にしたいと思いました。(1年生)
  • 今回のお話を聞いて、改めて地震の怖さを感じました。たった1秒でも一瞬の迷いが命取りになってしまう、そんなことを強く感じたし、「自分の身は、自分で守る」このことも大切だと思いました。学園祭テーマである「未来につなぐ3,11」は、東日本大震災を忘れず、そこで学んだことを次に活かさなければダメだと思わせてくれるものだと思います。どれだけ地震の様子をテレビや新聞で見て怖いと思う事があっても、体験しなければわからないものはたくさんあると思います。それを阿部春香さんのお話から少しでも知れてよかったです。「この一日は、誰かが生きたかった一日。」この言葉の重みを忘れてはいけないと思いました。(2年生)
  • 春香さんの口から発せられる言葉一つ一つ、噛みしめながら、涙をぬぐいながら話している姿に強く胸が打たれ、私も自然に泣いてしまいました。卒業式の日、思い出に浸っていたかった時間を何の前触れもなく壊されてしまう。「茶色になった雑巾を、茶色の水で洗い、便器を掃除することや、友達のおばあちゃんの死、食パンを4等分にし、1日にそれだけで過ごした。」など、想像するだけで、今の私の生活がいかに恵まれていて、大切な必要なものが目の前にあるかという事を思い知らされました。春香さんが「震災が起きて1年後、留学先で話した時、初めて涙が出た。」と言う言葉に、最初は何で?と思ったけれど、「生きるために精一杯だった」と言う言葉を聞いて、辛い気持ちになった。(3年生)

 

最近のテレビ番組を見ていると、地震についての番組をよく見かけます。先日も南海トラフの地震が起きてもおかしくない状態であることを聞き、私自身も備えの必要性を強く感じました。まず、服用している薬をどこに置いておこうか?外に出てもすぐ取りに戻れる場所にしようか?など真剣に考えるようになりました。阿部さんが家族そろって食事ができたのは、震災後8か月だったと話しておられました。何気なく過ごす毎日、生かされていることに感謝しながら過ごしたいと思いました。

 

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東日本大震災被災地を訪れて学んだこと

3月15日(土)?17日(月)、2泊3日生徒会執行部の生徒会長(光岡さん)、副会長(富田さん)、顧問の井上先生の3人が被災地を訪れてきました。訪れるきっかけになったのは、本校の建学の精神の一つでもある「奉仕」の精神を更に全校生徒たちに育てたいという生徒会執行部の生徒達の意見からでした。今年で3年を迎えた「東日本大震災」。学校全体として被災地に向けて何ができるか、何に取り組むべきかを考えるために、実際に現地を訪れました。その時の様子を3人から伺いましたので、皆様にお知らせいたします。

15日(土)朝7時40分に仙台空港に向けて出発。10時から17時まで語り部タクシーで大川地区、石巻地区を回り,夕食後東北レインボーハウスを訪問した際、生徒会が中心で栄で行った募金と校内で行った募金、その他からの募金合計15万円をあしなが育英会の若宮さんに手渡しました。16日(日)は、震災時高校1年生だった方の体験と午後は救援活動をなさった消防士の方の生々しいお話を聞けたそうです。17日(月)9時に仙台白百合学園高校を訪問し校長先生、教頭先生、生徒会執行部の方々から温かく迎えられ震災当日のお話を聞くことができました。

3日間の体験をした生徒たちは、被災地に言って本当に良かった!と熱く語ってくれました。私自身も聞くことがなかった報道されない部分の話を聞き、人間の中に潜む悪の存在に気づかされました。災害は人を変貌させる現実や一瞬のうちに普段行っていた生活が奪われてしまうことを、生徒たちの話から実感させられました。また、避難所で受けた女性たちへの被害には胸が締め付けられました。女性の目線での支援活動の大切さに気づかされ、自分で考え行動できる女性の教育に熱を入れなければならないという使命感をもちました。私たちは被災地のために「何ができるか」と考えてしまいがちになりますが、私たちは被災地から「何を学ぶか」の視点から考えることを学びました。来年度の学園祭テーマは、「被災地から学ぶ」内容で行われます。生徒会執行部からの報告を受けて、各クラスがどのように取り組むのか楽しみです。

3人の話を聞きながら、南海トラフ地震がいつ起こるかわからないこの時期を過ごしている私たちは、学校として、生徒たち自身に自分の命を守る手段を身につけさせることや人とのつながりの大切さを頭に入れながら、新年度の教育に力を入れていきたいと思いました。

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