2015年3月|聖カピタニオ女子高等学校|校長ブログ

「2015年03月」の記事

ご卒業おめでとうございます

昨日は天候にも恵まれ、喜びのうちに第50回卒業証書授与式を行うことができました。ご来賓の皆さま、保護者、ご家族の皆さまご臨席賜り本当にありがとうございました。証書を渡したときの卒業生一人ひとりの笑顔がとても印象的でした。卒業生の皆さん卒業おめでとう、皆さんとの出会いに感謝します。

「平成26年度卒業証書授与式 学校長式辞」

桃の節句に相応しく、桃の花、梅の花もほぼ見頃を迎えています。また、ひと雨ごとに春の訪れ、暖かさを感じる今日この頃となりました。校庭の桜の木々も少しずつ、でも確実に花をつける準備をしています。

今日のよき日に、平成26年度 聖カピタニオ女子高等学校 第50回卒業証書授与式を挙行するにあたり、ご来賓の方々におかれましては、公私ともにお忙しい中ご臨席を賜り、心より感謝申しあげます。ありがとうございます。

また、保護者の皆さま、ご家族の皆さまにおかれましても、お嬢様のご卒業をお祝い申しあげますとともに、ご入学以来、本校の教育方針に深いご理解とあたたかいご協力をいただき、あらためて感謝申し上げます。お嬢様を預からせていただいたというより、保護者の皆さまと共に歩ませていただいた3年間だったという思いがいたします。ありがとうございました。

そして、たったいま本校の卒業証書を手にした、卒業生の皆さん、

「卒業 おめでとうございます」。

50回という節目の年、色々な周年行事を行いました。その記念行事の一つとして、ノートルダム清心学園理事長のシスター渡辺和子先生のご講演も聴きました。「置かれた場所で咲きなさい」その著書の冒頭にもともとの英訳が載っています。

Bloom where God has planted you.(神が植えたところで咲きなさい)

皆さんが今、そしてこれから置かれるであろう場所は、実は神様が導いてくださった場所である。だから安心して根を張り、喜びをもって精一杯の花を咲かせ、周りの人々をも笑顔にしましょうと聞こえます。

聖書にこんな一節があります。

「あなたがたが私を選んだのではない。私があなたがたを選んだ。あなたがたが出かけて行って実を結び、その実が残るようにと、また、私の名によって父に願うものは何でも与えられるようにと、私があなたがたを任命したのである。」(ヨハネ16章16節)この後に「互いに愛し合いなさい。これが私の命令である。」と続きます。

先日の思い出ビデオで皆さんの初々しい入学式の様子が映し出されました。と同時に前校長の上條先生のお言葉を思い出しました。タレントの語源ともなっているタラントというお金のお話です。

ある人が旅行に出かけるとき、自分の財産をしもべたちに、それぞれの力に応じて5タラント、2タラント、1タラントを預けました。5タラント、2タラントを受け取った者たちはそれで商売をし、それぞれ倍の10タラント、4タラントにしました。しかし1タラントを受け取った者は土の中に埋めておきそのままにしておいたというものでした。

タレントは才能、人材という意味もあります。自分の持って生まれた才能、神様から頂いた能力を生かさず使わなければそのままですが、色々な事にチャレンジし、求め、探し、門をたたくように、善いことを積極的に行う者には、それぞれ大きな実りがあるということでしょう。

カピタニオの教職員は入学した生徒のみなさんの能力を2倍に伸ばすことを目指しています。学習という一つの物差しではなく、さまざまな活動を通して、人としての魅力を最大限に引き出したいと願っています。

ますますグローバル化する社会の中で、自国の伝統・文化に立脚し、異文化を尊重し受け入れる広いこころ、自立した人間として、他者と協働しながら未来を切り開いていく力がますます必要とされています。人間力と言い換えてもいいでしょう。

皆さんはもうすでに、これらの基礎となる部分を、いずれも宗教、ウマニタスをはじめ、すべての教科、行事などを通してカピタニオで学んできました。様々な関わりの中で、自分を知り、相手を知る、自ら考え行動できる、そこには常に相手の立場を思いやり、察する気持ちがある。目標を掲げ、一つひとつのことを深く考え、実行する、粘り強くも柔軟な姿勢を身につけたことと思います。

目の前に見えている物事の向こうにある、真(まこと)・善(よい行い)・美(美しい心)として表わされる、キリスト教の精神はまさにカピタニオの精神であり、一つひとつは目には見えないけれど、だからこそこれに気づくことはとても大切なことなのだと思います。

皆さん、聖カピタニオ女子高等学校での生活はいかがでしたか。カピタニオは皆さんにとって「喜びの声が響き渡る学校」であったでしょうか。皆さんとともに歩むことができた喜びに感謝し、

最後に 創立者 聖バルトロメア・カピタニオのことばを送り、私の式辞といたします。

「私は 常に平和な心を保ち

         明るい笑顔と 優しいことば 優しい態度で

          人に接したいと思います」

卒業生の皆さん ご卒業 おめでとうございます。

 

ページの先頭へ戻る