2017年3月|聖カピタニオ女子高等学校|校長ブログ

「2017年03月」の記事

平成28年度別れの時

第52回卒業生が巣立ち早いものでもう半月が過ぎました。ご来賓の皆さま、保護者、ご家族の皆さまご臨席賜り本当にありがとうございました。証書を渡したときの卒業生一人ひとりの笑顔がとても印象的でした。卒業生の皆さん卒業おめでとう、皆さんとの出会いに感謝します。カピタニオに来てくれてありがとう。そして昨日今年度を締めくくる修業式を催しました。退任式では、今までお世話になった先生方からカピタニオへの熱い思いを語っていただきました。ご尽力を賜り本当にありがとうございました。ここで、卒業式式辞と修業式校長のお話を掲載いたします。

平成28年度卒業証書授与式 学校長式辞            2017.3.2

ひと雨ごとに、春の訪れ、暖かさを感じる今日この頃となりました。校庭の桜の木々も少しずつ、でも確実に花をつける準備をしています。

今日のよき日に、平成28年度 聖カピタニオ女子高等学校 第52回卒業証書授与式を挙行するにあたり、ご来賓の方々におかれましては、公私ともにお忙しい中ご臨席を賜り、心より感謝申しあげます。ありがとうございます。

また、保護者の皆さま、ご家族の皆さまにおかれましても、お嬢様のご卒業をお祝い申しあげますとともに、ご入学以来、本校の教育方針に深いご理解とあたたかいご協力をいただき、あらためて感謝申しあげます。保護者の皆さまと共に歩ませていただいた3年間だったという思いがいたします。ありがとうございました。

そして、たったいま本校の卒業証書を手にした、卒業生の皆さん、

「卒業 おめでとうございます」。

行事など、一つひとつの思い出はとっても中身が濃いのに、振り返ってみると本当にあっという間だったなと思います。皆さんを迎えて初めての入学式式辞。あれこれ考えたのちレイチェル・カーソンの「センス・オブ・ワンダー」を話そうと選んだのが、ついこの間のようです。みなさん覚えていますか。センス・オブ・ワンダーとは、神秘さや不思議さに目を見張る感性のことです。彼女はこの本の中で、「出会う事実の一つひとつが、やがて知識や知恵を生み出す種子だとしたら、様々な情緒や豊かな感受性は、この種子をはぐくむ肥沃な土壌です。今が、この土壌を耕すときです。」

と言っています。皆さんはここカピタニオで、色々な人や様々な事柄との出会いから、たくさんの種を習得し、しっかりとこころを耕したことと思います。

レイチェルはまた私たちに、「美しいものを美しいと感じる感覚、新しいものや未知なものに触れたときの感激、思いやり、憐れみ、賛嘆や愛情などのさまざまな形の感情がひとたび呼び覚まされると、次はその対象となるものについてもっとよく知りたいと思うようになる。そのようにして見つけ出した知識は、しっかりと身につく。」と教えてくれています。

向かって左側の掛け軸、ご来賓、保護者の方々はお手元のパンフレットをご覧いただきますと、

「心の清い人びとは さいわいである その人たちは 神を見る」

という聖書のみ言葉があります。これは

「心の貧しい人びとは さいわいである 天の国は その人たちのものである」で始まる、いわゆる山上の垂訓として知られる、み言葉の一節です。清い心を持ち続けること、自分の心はまだまだ貧しいと気づくことは、容易なことではありません。実は、人の心は未熟であり、完成に向かって自らを常に省みることが必要であるといっているように、私には聞こえます。

皆さんはもうすでに、これらのものの見方、考え方の基礎となる部分を、いずれも宗教、ウマニタスをはじめ、すべての教科、行事などを通してカピタニオで学んできました。様々な関わりの中で、自分を知り、相手を知る、自ら考え行動できる、そこには常に相手の立場を思いやり、察する気持ちがある。目標を掲げ、一つひとつのことを深く考え、実行する、粘り強くも柔軟な姿勢を身につけたことと思います。

目の前に見えている物事の向こうにある、真(まこと)・善(よい行い)・美(美しい心)として表わされる、キリスト教の精神はまさにカピタニオの精神であり、一つひとつは目には見えないけれど、だからこそこれに気づくことはとても大切なことなのだと思います。

皆さん、聖カピタニオ女子高等学校での生活はいかがでしたか。カピタニオは皆さんにとって「喜びの声が響き渡る学校」であったでしょうか。皆さんとともに歩むことができた喜びに感謝し、

最後に 創立者 聖バルトロメア・カピタニオのことばを送り、私の式辞といたします。

「私は 常に平和な心を保ち

         明るい笑顔と 優しいことば 優しい態度で

          人に接したいと思います」

卒業生の皆さん ご卒業 おめでとうございます。

平成28年度 修業式 校長のお話              2017.3.17

 おはようございます。ひと雨ごとに春の訪れを感じる頃となりました。ここ数日は、強い風が吹いたり、特に寒暖差が激しく、暖かかったりぐっと冷え込んだりと、気候の変化に合わせるのに苦労した人もいるでしょう。今日は雲ひとつない抜けるような青空、まだまだ油断できませんが、でも確実に、春はもうそこまで来ています、

 先ほど各クラスの室長さんたちが話してくれたように、この一年、色々な事がありました。皆さん一人ひとりも、振り返りながら様々な事を思い出しているでしょう。

 このところテレビに目が釘付けになる日々が続きました。皆さんの中にもプロ野球、ベースボールクラシックを見た人もいるでしょう。今までにないほどの数々のファインプレーに、テレビの前で声をあげたのは私だけではないと思います。スポーツと言えば、リオオリンピック、パラリンピックも話題にするだけで感動がよみがえってきます。転倒した選手同士が助け合った女子陸上5000m、レスリングの吉田選手の「ごめんなさい」、その他多くの感動をいただきました。一つのことに一生懸命、まさに人生をかけて取り組むその姿勢に、私たちは自然と涙がこみ上げます。先日の卒業式での素晴らしい歌声、また暑さ寒さに負けず、部活動、ブルーアースプロジェクト、募金活動などへ積極的に取り組んだこともその一つと言えるでしょう。

さて皆さん、一学期の始業式に、「自分として誇れることはありますか?」と尋ねたことを覚えていますか。皆さん一人ひとり、この一年間の取り組みも自分として誇れることだと思います。そしてあわせて、

正しいことばは素敵な唇を

物事をまっすぐ見る目はきれいな澄んだ瞳を

素直な心が新たな気付きを、生み出すとお話ししました。

どうでしょう、この一年を振り返って、素敵な唇、澄んだ瞳、そして新たな気付きを得ることができましたか。

先ほどの聖書の言葉は、日頃歌っている「ごらんよ空の鳥」ですよね。いつも神様が見守ってくださっています。小さなことにくよくよせず、思い悩まず、一歩ずつ前に進みましょう。

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