2013年11月|聖カピタニオ女子高等学校|多田の高校女子サッカー奮闘記ブログ

「2013年11月」の記事

小春日和

 ただ今、2学期期末試験の真最中。部員たちはグラウンドとは違うステージで、普段から培っている精神力を発揮し、上位進出を狙う。もちろん不認定科目が出た場合には年末の遠征には参加させない。

 全国大会出場が決まり、取材を受けたり、準備を進める中で、改めて全国大会出場の重みを感じる今日この頃である。誰しもが経験できることのない瞬間を部員たちは味わっている。これから生きて行く上で、大きな財産になるに違いない。全国大会の抽選会はJFAで12月上旬に行われ、対戦相手、試合会場、試合時間が決定する。2014FIFAワールドカップの抽選会は12月7日(午前1時)に行われるが、それよりも先に決定するであろう。東海地区の第4代表での出場となるため、9地域(東海地区を除く)の優勝校か上位校との対戦が予想される。過去の大会は、湘南学院、成立学園、日ノ本学園、鎮西学院と1回戦で対戦している。この学院、学園シリーズでいくと、今年は常盤木学園、聖和学園、神村学園、大商学園が濃厚?!しかし、私の大胆予想は関東地区の第2代表。果たして結果は?

“よそうはうそよ。”

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第22回全日本高等学校女子サッカー選手権大会東海予選

 11月16日(土) 7:30。豊田市運動公園球技場に2日間の大会を成功させるため、安藤委員長を始め、総務の長野さん、各高校の先生方が集まった。この日以前にもJFAのマーケティング部の知元さん、野上さんと入念な打ち合わせをするため、時間を割き、準備を進めてきた。まずは安藤さん、先生方、各校サッカー部員に感謝したい。これだけの組織力、協調性があれば来年度の東海総体(愛知県開催)も安心である。

 13:00 全国大会出場をかけた桐陽戦が始まった。お互い高ぶる気持ちは十分すぎるほど伝わってくる。闘将吉岡軍団。調子に乗せたら誰にも止められない。そのためには先に失点しないこと。しかし、前半15分、DFの判断ミスから与えてはいけない先制点を許す。時間があるとわかっていてもどうしても縦が強くなり、ロングボールに頼る。愛知の決勝での失敗を繰り返すようなゲーム運びに声も大きくなる。そのまま前半終了。ハーフタイムの指示は精神的なものが中心。そして後半のキックオフ。立ち上がり5分もあっという間に過ぎ、そこで交代選手のアップを指示。その刹那、みさきからのパスをりほがミドルシュート。ここ一番に最高のシュートがゴールネットに突き刺さる。ガッツポーズとともにサポーターをあおり、ムードを盛り上げる。すると同点ゴールから4分後の後半10分、ももかが個人技から逆転ゴールを決める。ここからが長く感じるのが勝っているチームの心理状況。その上、桐陽は激戦区を勝ち抜き、悔しい思いの中から這い上がってきたチーム。簡単には引き下がらない。当然前がかりに攻めてくるが、DF陣は案外冷静に対応する。ここまでの練習、試合、遠征、合宿を通じてチームが成長していることが感じられる瞬間でもあった。追加点は奪えなかったものの、何とか逃げ切り、5年連続5回目の全国出場を決めた。奇しくも昨年同様、前半を0-1で折り返し、後半に2点を奪っての逆転勝利で全国切符を掴んだ。何だか出来過ぎな感じもするが、勝利の女神は我々にほほ笑んだようだ。一番ほっとしたのは誰よりもH美に違いない。

 全国に出場できるのは32チームのみ。負けたチームのほとんどの3年生は引退を余儀なくされる。本校は幸いあと2カ月、3年生と一緒にサッカーができる。この上ない喜びとともに、いつまでも頼っていられない1,2年生。今回も3年生の力で全国に出場できるが、全国のほとんどのチームが新チームでのスタートを切っている。肝に銘じよ。

 17日(日)準決勝の常葉学園橘戦は0-3で負け。3位決定戦の椙山女学園戦は1-2で負け。ここでは書かないが、敗因ははっきりしている。もう1つはっきりしていることは、選手もチームも確実に成長していることである。どのゲームも手応え十分。お疲れ様。

 最後に保護者の皆様、応援して下さった先生方、生徒の皆様、聖カピタニオ女子高校サッカー部を応援して下さったすべての皆様に感謝致します。

 

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高校選手権大会 決勝

 11月3日(日)名古屋学院大学にて椙山女学園高校との決勝戦が行われた。以前は旭丘高校と大会ごとに顔を合わせていたが、最近はよく顔を合わせるカードである。試合は開始早々に動いた。前半6分、椙山女学園の直接フリーキックのチャンス。ケアしていたはずであったが、10番の正確なキックがサイドネットを揺らした。インターハイ予選の時には開始早々のコーナーキックで先制し、落ち着いた精神状態で戦えたが、今回は逆の展開。時間がたっぷりあるはずなのに、大きいボールに頼り、縦に急ぐ攻撃を繰り返した。そして、前半終了。後半に入り、中盤の人数を増やし、ショートパスからの崩しを意識させたが、安定した椙山の守備網を破れない。また、球際の激しいチャージにもリズムを狂わされ、パスがつながらない。そんな中、後半15分、ともながミドルシュートを叩き込み、同点。試合は振り出しに戻り、次の1点が勝敗を分ける。誰しもがそう考えていたであろう。後半25分、その1点が椙山女学園に入る。GK,DFの判断ミス?連係ミス?を14番が執念で押し込んだ。その後、チャンスは訪れるものの、ゴールまでには至らず、タイムアップの笛を聞いた。打倒カピタニオに執念を燃やし、その思いを胸に日々練習に取り組む椙山に神様はほほ笑んだ。敗因はもちろんいくつかあるが、責任はすべて監督である私にある。選手たちはお互いに全力を尽くし、最後まで闘った。サッカーは勝ち負けのあるスポーツ。一方が勝てば一方は負ける。負けて学ぶことの方が断然多いと言えるのは、今まで勝つことが多かったから言えることかもしれない。ただ、今のチームの成長には酷な言い方かもしれないが必要なことである。

 11月3日(日)に東海大会出場の8チームがすべて出揃った。(別掲) 11月16日(土)豊田市陸上競技場で行われる藤枝順心(静岡第1代表)対時習館(愛知第3代表)と、椙山女学園(愛知第1代表)対富田(岐阜第1代表)との試合がBS-TBS(18:00?18:54)で放映される。ぜひとも多くの関係者が観戦し、盛り上がっている様子が画面を通して伝わればと思う。応援・観戦の際はスタンド側ではなく、正面の芝生席の方でお願いします。テレビカメラが待機しているので…。雨の場合はもちろんスタンド側で結構です。隣の球技場では、三重(三重第1代表)対常葉橘(静岡第3代表)、聖カピタニオ女子(愛知第2代表)対桐陽(静岡第2代表)の熱い戦いが行われる。本校の対戦相手の桐陽の吉岡先生とは旧知の仲で、年齢も近く、年に5,6回は顔を合わせ、色々な話題で盛り上がる。私自身対戦するとは夢にも思わず、まさしく神のいたずらとしか言いようがない。10数年ぶりの東海大会での対戦となり、過去の大会では惨敗を繰り返したが、今度の対戦にはどんなドラマが待ち受けているのだろうか。高校女子サッカーにやらせは存在しない。

 

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