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第25回全日本高等学校女子サッカー選手権大会
新年明けましておめでとうございます。
今年1年も温かく、チームの成長を見守って頂きたいと思います。よろしくお願いします。
さて、第25回全日本高等学校女子サッカー選手権大会を振り返る。1回戦の相手は鳴門渦潮高校(徳島県)。大阪遠征では大商学園と鳴門渦潮が交流試合で対戦。40分ハーフのゲームは1対0で鳴門渦潮が勝利。翌日に行われた大商学園と本校との交流試合は2対0で大商学園が勝利。一昨年のインターハイで対戦した時よりも明らかに鳴門渦潮は成長している。試合会場は淡路島にある五色台運動公園。まずは初めて訪れる淡路島の大きさに正直驚く。1回戦の12月30日(金)は風が多少あったものの、絶好のコンディションの中で試合は開始された。予想以上にスピードが早く、立ち上がりから中盤を支配され、何度もゴール前に迫られる。前からのプレスも相当厳しい。そこで、大会前の靱帯損傷で出場時間も限定中のたきを前半途中から投入。そのたきが前半37分、FKを頭で合わせ、待望の先制点を奪う。そして、1対0のまま前半終了。前半の内容を見るととても1対0でリードしてハーフタイムを迎えるとは思いもよらなかったが、まゆかを含めた全員守備で無失点に抑えた。ハーフタイムではこのままでゲームが終わることはない。追加点が取れないと厳しい戦いとなると指示。後半に入り、渦潮もギアを上げて本校ゴールに迫る。そして、後半7分に同点ゴールを奪われる。ゲームは振り出しに戻っただけだが、連続失点からの一気の逆転だけは避けたい。チームを鼓舞し、選手を落ち着かせる。すると、中盤のパスカットからパスがつながり、最後はスタメンに抜擢されたりいながサイドネットを揺らす。さすがに、このゴールには自分自身も驚かされ、大きく両手を高く上げた。この1点は相当相手にも効いたに違いない。とは言え、まだ30分以上時間がある。それでも集中力は途切れず、身体を張った守りで耐え続け、そのまま2対1で勝利した。内容的にも圧倒されたゲームも、チームの組織力と不思議な力でものにした。まさしくこれがサッカーである。
12月31日(土) の2回戦の相手は磐田東高校を5対0で破った聖和学園高校(宮城県)。今年で勇退される国井先生のためにもと気合が入っているチーム。本校としても目標のベスト8に入るためにも越えなければならない壁である。TRMでの対戦はあるものの、公式戦での対戦は初。前半からポゼッションスタイルの聖和にボールを支配されるものの、相手のスペースと持ち味を消し、シュートも4本に抑え、前半を0対0で折り返す。ただ、攻撃に入った所で、DFのあたりの厳しさにつぶされ、攻め手がない。曽山監督に代わり、DFラインの安定感が以前と全然違っている。後半に入り、得点を奪うために攻勢に出るも状況は変わらない。ならば選手交代で流れを変えようとしている矢先の後半9分に失点した。そして、ピッチに送り出されたのは3年間をほとんどリハビリに費やしたあすかである。本人の努力、トレーナー、家族愛がこの晴れ舞台での出場となった。決して教育的な出場ではなく、戦術的な選手交代である。ただ、後半16分にも逆サイドへの大きな展開から失点し、0対2。はぜ・たけ・みな・りいなと交代枠もすべて使い切ったが、結局このまま試合終了の笛を聞いた。
奇しくも2016年の大みそかに3年生の引退が決まった。試合後の最後のロッカールームで3年生の言葉を聞く。3年生13人がそれぞれの思いを言葉にした。
最後の大会でスタンドで応援することになった3人の言葉はいづれも “ピッチに立ちたかった。” まだ受験を控える2人は “今度は自分の目標に向かいます。” 高校からサッカーを始め、全国のピッチで活躍した2人は “努力は必ず報われる。” キャプテン・副キャプテンは “サッカーが楽しめなかった。” その他には“練習がきつかった” “ケガに泣かされた” “ほとんどBチームでの試合だった” などなど。やはり一番多かったのが “ 何度もやめたいと思った。でもこの3年生がいたから頑張れた。” の言葉。
辛いことの方が多い部活動。でもサッカー部でないと味わえない経験も数知れず。この経験は必ず今後に生きるはず。サッカー部で身に付けた人間性をこれからの人生に生かせ。3年生のみんな本当にお疲れ様でした。これからは放課後も土・日も自由に過ごしてください。
このチームの戦績
愛知県高校大会3冠(新人戦優勝・高校総体優勝・高校選手権優勝)
第22回選抜高校女子サッカー大会「めぬまカップ」in熊谷 準優勝
平成28年度全国高等学校総合体育大会女子サッカー競技(インターハイ)出場
第40回愛知県女子サッカー選手権大会(皇后杯愛知県予選)優勝
第25回全日本高等学校女子サッカー選手権大会 ベスト16
愛知県高校リーグ 1部 優勝
2016 東海プリンセスリーグ 1部 3勝1敗(6チーム中)
2016 東海 Liga Student 4位(10チーム中)
引退した3年生のメンバー
1 GKまゆか 2 DFゆな 3 DFはるな 4 DFあすか 5 MFみな 6 DFこなつ 7MFなな
8 MFたき 9 DFりょうこ 10 MFみゆう 11 MFなぎさ 12 MFりいな 13 DFあゆみ
番宣
本校は11月30日(水)から期末試験中。それでも特別許可をもらいトレーニング。ハードな追い込みに選手たちはヘロヘロ。ただ、目は先を見据え、輝いている。
番宣であるが、明日?12月3日(土)の26:23から27:23まで、TBS地上波(関東ローカル放送)で、地域大会ドキュメンタリー番組 “青春なでしこ!高校女子サッカー全国大会への道” が放送される。愛知県ではCBCテレビで、12月18日(日)26:50から同番組が放送される。どれだけ取り上げられているかわからないが、ぜひご覧いただきたい(当然録画ですね)。スポンサーのつかない高校女子サッカー、深夜の放送枠にはどうかご容赦を!!
全日本高等学校女子サッカー選手権大会 組み合わせ抽選会
長く感じられた11月もあとわずか、高校選手権大会まであと1ヶ月となった。全国を決めた東海予選はもうかなり昔のことに感じられる。
11月27日(日)には高校選手権の組み合わせ抽選会がJFAハウス内で行われた。今回で3回目となる公開抽選会には初参加。監督会議から続く独特の緊張感がまわりを支配する。過去の失敗を繰り返さないよう、万全に準備されており、関係者の努力が伝わってきた。抽選会の流れを少し書いておく。原則は同地区が1回戦で対戦しないことを考慮し、1回戦は東と西のチームで対戦する。まず、東海代表の3校が東西(東1・西2)に振り分けられる。その結果、藤枝順心、磐田東が西のクジを引き、本校が東のクジを引く。そのため、第1シードの順心の1回戦は東のチームとの対戦が決まる。続いて第3・第4シードの抽選が行われ、その次に東海地区の抽選(磐田東と本校)。予備抽選で磐田東が先に引くことになっており、緊張の中、10番を引く。続くこなつは11番を引く。最初の方なのに隣のくじを引き、隣にいた北野先生とどういうこと?と言いながら見ていると、次の順番の鳴門渦潮が本校の枠を引く。あっという間(開始5分程度)に本校の対戦相手が決まった。あとは完全に野次馬状態。シード校、有力校の対戦相手や修徳の有賀先生のつぶやきを聞きながら、抽選会を終えた。鳴門渦潮との対戦については、昨年のインターハイでの対戦が記憶に新しい。抽選後、吉成先生と固い握手を交わし、健闘を誓い合った。リベンジされぬよう、あと1ヶ月調整に励みたい。
東海予選 続編
遠い昔のことに感じる東海予選。11月17日(木)の録画放送を見て、3年ぶり6回目の高校選手権出場の重みをかみしめる。
先週の準決勝、藤枝順心高校戦は選手もスタッフも勝ちにこだわり、戦いに挑んだ。前半は決定的なシーンを与えず、0対0で折り返す。相手の焦りは指示の声の大きさからも感じられる。後半に入り、勝負手に出る前に後半6分、中盤でボールを失い、失点。後半7分にも失点し、意気消沈。結果的には0対4で、藤枝順心の前に沈んだ。ただ、収穫も多く、打倒順心の手掛かりを得た。そして、迎えた3位決定戦は、前回のブログに書いた通り。3対1でリードした後も何度かピンチを迎えたものの、GKまゆかとこなつ、ゆな、あかり、はるなのDF陣も身体を張り、失点を防いだ。高校から新たなポジションで苦悩したメンバー達が奮闘した。ゆな、ななの足が攣り、両サイドハーフたけ、まいかの交代が激闘を物語っている。他のメンバーも然り。選手、スタッフ、サポーターすべてで勝ち取った勝利であった。関東地区、中国地区も19日・20日には出場チームが確定し、全国32チームが出揃う。気になる組み合わせ抽選会は、11月27日に行われる。
今回の東海予選では、ヤマハリゾートつま恋の見城さんをはじめとするスタッフの温かいサポートが勝利を後押ししてくれた一因でもある。試合前日、当日のグラウンドの調整、食事やお風呂の面でも手厚く対応してくれた。当日にコーナーキックやフリークキックの確認もできたことが決勝点に結びついたのである。本校が学年行事でも利用していたつま恋が、12月25日をもって、一般営業を終了する。さみしい限りであるが、スタッフとの交流はこれからも続くであろう。その他にもJTBの塩川さん、宮本さんも営業ではなく、応援に駆け付けてくれた。大学関係者、高校関係者、卒業生、在校生徒、保護者も多く、背中を押してくれた。チームカピタニオの勝利と言っても過言ではない。最後の晴れ舞台まで3年生とサッカーができる。この上ない喜びである。ただ、キャプテンこなつがインタビューでも言っていたように、目標はもっと先にある。
やっちゃえ、聖カピ!!