
令和8年3月19日(木)、3学期の修業式を行ないました。修業式で生徒の皆さんに話した内容を紹介します。
◇今年度お疲れさまでした◇
おはようございます。まず今年度、高校生活、本当にお疲れ様でした。この一年いろいろなことがあったと思いますが、毎日学校に通うこと自体、当たり前のことではありません。日々楽しいことばかりでなく、暑い日も寒い日も、面倒なことも辛いこともあります。そんな中、一年間よく頑張りました。頑張った自分を褒めて自信を持ってください。自分へのご褒美に苺大福でも食べてください。
◇新年度の計画を立てよう◇
そして春休み、英気を養うとともに、今年度の高校生活を再点検し、新年度をどう過ごすかの計画をしっかり立ててください。その意味で先週のキャリア・ガイダンスはとても参考になったと思います。卒業した先輩たちの話は、単に合格体験談というより、高校時代をどう過ごしたかという体験談でした。全員の話は聞けませんでしたが、私が聞いた中で早めに準備しておくとよい、共通したアドバイスがありましたので、私になりにまとめておきます。
◇3つの知識◇
まず早い段階で知識をしっかりと身につけておくこと。その知識は大きく分けて3つ。1つ目は「専門分野の知識」。多くの入試では「大学で何を学びたいか」を問われます。より具体的に語れた方が説得力があります。「新書」を薦める先輩もいましたし、より専門度の高いハードカバーに挑戦し、入試に役立ったと語る先輩もいました。知識を蓄えるだけでなく、よい文章を読むことによって書き方を学ぶ機会にもなったようです。
2つ目は「時事的な知識」。専門分野と関連した、社会の出来事を幅広く問われることもあります。一人の先輩は家で1年間だけ新聞を取ってもらって「新聞切り抜きノート」を作り、関心のある記事を要約し、自分の意見を書くという習慣を身につけた(知識だけでなく読解力もつく)と言います。この方法を取っていた人は他にもいました。またテレビやネットでニュースを見るよう心掛けていたそうです。こうして問題意識を培うことは受験準備だけでなく、世の中のことを知り、大学で学びたいことを見つける機会にもなると思いました。
付けるべき知識の3つ目は「大学に関する知識(情報)」。「なぜこの大学か」も問われます。これも入試で問われなくても重要なことです。大学案内、オープンキャンパスのほか、HPで教員一覧やシラバス(学習計画書)を見て、どんな授業を受けられるのかを把握して具体的なイメージを深めたという先輩もいました。
◇体験を踏まえて自己を言語化する力◇
もう一つのポイントは体験です。知識を身に付けると同時に、高校時代の体験が入試に生かされたという話も多くありました。よく「活動実績」と言われますが、華々しい実績のことではありません。むしろ、「何をしたか」ではなく、どんな経験であっても「それにどのように取り組み、何を感じ、どう成長したか」というプロセスを言語化できることが重要です。この具体的な部分にその人の個性やオリジナリティーが生まれます。おそらく大学もそれを求めています。抽象的で判を押したような内容にうんざりするという大学の先生の話もよく聞きます。
◇読解力が不可欠!◇
最後のポイントとして、こうした「知識」や「言語化能力」を向上させるには読解力の向上が不可欠です。読解力を磨かなければ、これらの力も「頭打ち」になります。先輩たちも現代文の読解演習を重視していました。実際に長文を読み、それを読みこなした上で自分の意見を述べる型の小論文も多いです。
以上、卒業生の方の話を聞いて、受験準備は大学に入るだけのものでなく、この社会の中で自分がどう生きていくかを考え、明確にする機会でもあると感じました。春のお便りにも、もう少し詳しく書きましたので、そちらでも確認してくれれば幸いです。
一年間本当にお疲れさまでした。そして高校生活に真摯に取り組み、いろいろな面で協力してくれたことに感謝します。ありがとうございました。
校長 村手元樹