朝夕、急に冷え込んできました。1年生の「生と性のライフスキル講座」が、10月30日カリタスホームで行われました。お話をしてくださる伊藤加奈子先生(ココカラウィメンズクリニック)や聞いている生徒も肌寒そうでした。
思春期の時にきちんとした知識を知っているのといないのでは、その後の人生が変わることを何度も言われ、「知識は自分を守る。ライフスキルを得る」とはっきり言ってくださいました。また、「性教育は、学問です。だから、学ぶ権利があります。」と、生徒の中には、性の話に抵抗を持っている生徒の存在も意識しながら話してくださいました。
「性の多様性」のお話で、日本人の10%はLGBTで悩んでいるので、まず自分の心の性を大事にすることだが、人間は成長するにつれて考えも変化するので、「自分はその人のことを、どう考えているのか?その人を受け入れられているのか?」と自分について考える人になって、早急に自分を診断しないようにとやんわりお話してくださいました。
思春期の体について女性、男性の説明をした後、女性の月経に伴う症状と対策、男女関係で注意すべきことなど、大切な知識をしっかり心と頭に刻むように、お話をしてくださいました。そして、今集中して話を聞きたくない人たちのことも考慮に入れて、You Tube「めっちゃ大事」も紹介してくださいました。
抜粋した生徒たちの感想を紹介します。
*私は中学生の時も性教育を受けた事があったけど、男子生徒もいたので、なかなか真剣に話を聞くことができませんでした。しかし、今日は女子だけだったので、すごく集中して興味を持って聞くことができました。
*講演を聞いて、正しい知識を持つことの大切さを実感しました。性について学ぶことは、恥ずかしい事ではなく、自分や他人を大切にするために必要なことだと気づきました。また、人を思いやる心を育てることにも、つながると思いました。
*日本は性教育があまり進んでいないと聞いて、だから悪い大人が多くなってしまって性被害の事件が多く聞かれるのかなと思いました。
*中途半端な知識ではダメだということが分かったので、今日このような勉強ができて良かったと思いました。性に関する正しい知識が、今後の自分の身体を守ることに繋がることが分かりました。普段は、性について恥ずかしいと思っていたけれど、自分の健康や人生に深く関わる問題なのだと分かりました。
*印象的だったのは、知らないことのリスクが大きいということです。知識がないまま進んでしまうと、知らなかっただけで済まされないと思いました。単に、性の問題に限らず、自分の人生を主体的に生きるためには物事の本質を見極めて自分にとって何が大切なのか、どのように行動すべきかを冷静に判断することが大切だと思いました。
*性教育は、人の尊厳や身体の安全、多様性の理解、人間関係の在り方など深く学べると思います。特に、私たち高校生は、一番現実的な年齢で、心も体も大人に近づき恋愛や人の関係をリアルに感じられると思ったからです。だからこそ、性について正しい知識を持ち、誘いを断わる勇気や何かがあったら大人に相談することが大切なことだと学びました。
*性は人の心や尊厳、関係性と深く結びついていることを学びました。多様な性の在り方や、同意の大切さについての話も印象的でした。
今回の生徒たちの感想文を読むと、伊藤先生から教えていただいたお話は、中学校のお話より広く深いお話だったと感動していました。そして、ほとんどの生徒たちが「性=生きる」こと理解し、尊敬を持った人間関係の在り方について考えるきっかけになったと思いました。
このような授業は女子校だからでき、真面目に考えることができるのですね。