11月は、「死者の月」です。私たちに命をつないでくださった方々のことを思い出し、ご冥福を今年も全校生徒、教職員で祈りを捧げることができました。
司式をしてくださった北向修一神父様(春日井教会主任)のお言葉から、慰霊祭を行うことの意味を理解し心を一つにすることができました。
「カピタニオ女子高校では、聖書の中で一粒の麦のたとえ話がよく引用されます。一粒の麦がやがて豊かに実を結びより多くの一粒の麦を生み出すように、大切なことは紡がれていく、つまり手渡しそれを受け取る人たちの営みをも意味します。・・・天国に旅立たれた方々の遺志を継ぐ私たちにとって、創立者聖カピタニオと聖ジェローザの二人の関係はとても参考になります。年下であるが誰にもまねできないカリスマを持った聖カピタニオと彼女がなしえなかった理想を他の姉妹たちと共に実現しようとした聖ジェローザ、この二人はいつも互いを気遣っていました。・・・聖カピタニオの帰天により、人々もこの活動は終わりかと沈んでいた時、悲しみと怖れを抱いていた聖ジェローザはボジオ神父の励ましによって、聖カピタニオの始めた計画を実現することを選びました。もし、励ましがなかったら、聖ジェローザともう一人の姉妹は家に帰ってしまったかもしれないと伝記に書かれていました。
最近読んだ本の中に『愛しているものがあったら、自由にしてあげなさい。もし帰ってくればあなたのもの。帰ってこなければ、はじめからあなたの者ではなかったのだ。』と言う言葉がありました。何かを手渡し受け取ってもらおうとする立場の人が考えさせられる言葉です。・・・手渡すものと受け取る者、愛徳は両者がいて初めて大きな実を結ぶと、また実が結ぶとおのずから歩んできた道が間違いでなかったと心から思ったはずです。創立者二人の関係は、天上でも地上でもつながっていることを、今こうして行っている慰霊のつどいにも当てはまります。聖カピタニオと聖ジェローザの関係を身近に感じながら、これからも私たちの生活を導いていただけるように、天国に旅立っていかれた方々に慰霊の想いを込めて祈りを捧げましょう。」とお話をしてくださいました。
今年の慰霊の集いで、「Sr.竹田静江」と理事長先生が名前を読み上げてくださいました。シスターはイタリアにある本修道会の老人ホームに入所しておられ、今年7月12日94年間の生涯を終えられました。それこそ、Sr.ジュゼッピーナとSr.竹田は本校の基礎をしっかり築いてくださった方々です。まさに、お二人の創立者たちのように!
今こうして聖カピタニオ女子高等学校が女子教育に力を入れた教育ができるのも、お二人のシスター方のおかげです。私たちは学校に関わってくださった方々の遺志を継いで、後をしっかり歩んでいきたいものです。