
◇決断力とは?◇
おはようございます。2月のテーマは「生き方―決断」についてお話しします。よく「決断力」「判断力」という言い方をしますが、これはどういうことでしょう?
もちろん「何でも決めればいい、ただ早く決める力」ということでもないですよね。後先考えずに決めることを「向こう見ず」とか「無鉄砲」とか言います。逆にいろいろ考えすぎてなかなか決められないことを「優柔不断」と言います。
◇知識・思考力・価値観◇
大雑把に言えば、より適切に決断する(判断する)力なんですが、そのためには三つのことが重要だと私は思います。1つ目は「知識」、要するに判断材料です。2つ目はそれをもとに多角的に考えること、「思考力」です。
でも、どう論理的に考えても一長一短で決められないことがあります。現代は正解が一つではないことも多いです。その時に必要なのが3つ目「価値観」です。自分は一番何を大切にしたいか、何が幸せだと思うか、いわゆる「哲学」の領域です。まさに「生き方」です。そういう自分の価値観を培ってほしいと思います。
◇道に迷うことは道を知ること◇
そう考えていくと、「優柔不断」も程度問題ですが、あながち悪いことではないと私は思います。「決める」前段階でいろいろと「迷ったり悩んだりする」ことはとても大切です。アフリカのことわざに「道に迷うことは道を知ることだ」という言葉があるそうです。私は車を運転していて、方向音痴で、昔はよく道に迷っていたんです。ところが最近はナビがあるので、ほとんど迷わない。皆さんもスマホのナビで迷うことなく目的に辿りつけますよね。
とても便利でありがたいことなんですが、昔の方が道に迷ってたけど、紙の地図を見て頭を使って道を覚えてたなという感覚はあります。今はナビが目的地に自然と連れていってくれるので、自分の頭を使うことはありません。辿り着いた達成感も思いがけない場所を知るような体験も少なくなくなりました。
◇迷いながら生きることこそ人生◇
まあ本当の道はそれでもいいのですが、人生という道は、描いた通りに行かないことも多いです。自分で壁を乗り越えたり、その先で思いがけない、いい出会いがあったり、迷うことで人は自分の世界を広げ、迷いながら生きていくことにこそ人生の醍醐味があります。
ちなみに青春時代という昭和の大ヒット曲の歌詞にも「青春時代の真ん中は道に迷っているばかり」という歌詞があります。
校長 村手元樹
*2026.2.12 全校朝礼